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27話 ページ28

「…君は、

俺が君以外の女を触るのが許せないと…
……そう言ったか?」



 

杏寿郎が低くぼそりと言う。
…怒ってる?



…そりゃそうか

恋仲でもないただの幼馴染にこんなこと言われても気持ち悪いだけだよね。




今思ったらなんてこと言ったんだ私…!


『ごめん杏寿郎っ…今のは気にしないでっ…
…わっ!!』





次の瞬間、視界が反転した。

私は杏寿郎に両手首を掴まれ、優しく床に押し付けられていた。




私の両手は杏寿郎の片手で簡単に上で纏めて押さえつけられ、杏寿郎の空いた片手は私の頬を柔らかく撫でた。




「…では、俺が君に触れるのは…許してくれるということか?」



 
杏寿郎は妙に色っぽい声でそう言い、
私の目を艶めかしい微笑みを滲ませた目で見つめた。







おろした前髪の赤い毛先が私の額をくすぐる。


 

…っ顔近い!


脚の間には杏寿郎の片足が入り込み、私の上からは杏寿郎のやけに色っぽい視線が浴びせられる。








私の頬を撫でる手は、強制的に目を逸らさないようにしてくる。






やだ、恥ずかしすぎる
杏寿郎を恐る恐る見つめると、




「答えてくれ。」
と急かしてきた

 
つまり答えないと離してくれないと。

何を言えば離してくれるのか





『…他の男の人に触られるのはやだ…

…けど…杏寿郎なら、許してあげる。』




いやいや……恥ずかしすぎる
許してあげるって何様!?何言ってんの?



 
羞恥で涙目になってるのがわかる。


その答えを聞いた杏寿郎は離してくれるどころか、私の顔に更に顔を近づけて




耳元で、こう言った。







「……君は本当に…男を煽るのが上手いな…
無自覚でやっているのか?
 
だとしたら今すぐやめるように忠告しておく。


……それとも、俺に襲って欲しくてしているのか?

君がそのつもりなら…俺はもう何も我慢しない」




今まで聞いたことのないような色気と切なさを含み、吐息を織り交ぜた杏寿郎の声は私の耳の奥まで熱いまま響いた。





かぷっ







………は
きょ…杏寿郎が私の耳、噛んだ!

 


ちょっと!何血迷ってんの⁉


しかもそれでは飽き足らず
耳、舐めた‼こっ、この野郎!
 

耳に吐息が容赦なくかかるので、くすぐったくて


『っん…ぁっ!』






嘘でしょ…


声 出 ち ゃ っ た。







今の声出したの、私?


いや、こんな声初めて聞いたんですけど

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抹茶タピオカ2号(プロフ) - ウ〜〜〜〜〜!?!?////ヤバイ吐血&鼻血が、止まらん!!((変態とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年4月4日 20時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 千寿郎お母様にそっくりだー( ゚□゚)とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年4月4日 2時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - うわー!杏寿郎と夢主ちゃんが、大変なことになってる!\(゜ロ\)(/ロ゜)/とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年4月3日 21時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
roro(プロフ) - 始めまして!めちゃめちゃ面白くて何回も読み返しました!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年4月3日 2時) (レス) id: 66099f3f1d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年4月3日 0時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさかなだいすき | 作成日時:2020年3月24日 15時

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