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舜太「意味ってなんだ？」
仁人「それは、はるか未来へ命を繋ぐ、ということです」
舜太「……？さっぱりわからん……」
仁人「例えば、親が教えてくれた歌を、自分の子供に教えたとしましょう。そしてその子供が、その子供に。
はたまた、友にその歌を教える。
そしてその子供が、友が、またその子供や友に……。
そうやって受け継がれた歌は、想いは、色あせることなく、未来永劫、はるか先の未来へとつながっていく。
それを受け継いでいった全員の命と一緒に……。
それはきっと、人の命も同じでありましょう。
そうして受け継がれた命は、決して終わることなく、永遠に廻り続ける。
その為に、私たちは生きているのです。
だから私は、その為に生きとし生ける人の命を救いたい。
それが、私の師の教えでもございました」
舜太「うーん……。やっぱりよくわからん……」
仁人「ふふ、今はまだわからなくてもよいのです。いずれ、分かるときがきっと来ます……」
勉学など一切してこなかった舜太にとって、仁人の語る命の意味は、どうも理解に苦しむものでした。
けれど、それを否定するにも、舜太には教養が足りない為、何も言い返すこともできません。
しかしながら、自分にもし生きる意味がるのならば、それはきっと鬼を殺すことだろう。
舜太はそう思いました。
人の武器では殺せぬはずの鬼を、不思議なことにあの刀で二匹も切り殺したのです。
それはきっと、自分にしかできぬことだ。
自然と、舜太はそう思い込んでいたのです。
舜太「あんたの生きる意味が人の命を救うことなら、俺には俺の意味がある。俺にはやらなきゃいけないことがあるんだ……」
仁人「それは一体……？」
舜太「鬼を皆殺しにすることだ」
仁人「？！正気でございますか？！あの凶悪な鬼共を……？！」
舜太「うん。それは俺にしかできない……」
仁人「なりません！！まさかその傷は、鬼と戦ったので……？！」
舜太「この刀なら、鬼を斬れる！俺の家族も同然のお爺さんとお婆さんを殺したあの鬼どもを、皆殺しにできるんだ！！」
殺気に満ちた瞳で、舜太は仁人を
その気迫に、仁人もたまらずたじろいでいました。
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年7月12日 18時
