検索窓
今日:1 hit、昨日:312 hit、合計:185,322 hit

61 ページ11

「え…」





覚えて…ない



全く…







和真「やっぱり…そうだったのか」



「えっとあの…」






城田先輩は唐突に本題に入った。









和真「記憶がないんだろ?」



「…!、」







な、なんで知って…!!!





この事はかほと貴斗しか知らないはず…

かほが言っちゃったのか…








和真「…本当の事を言ってくれ」







「…」






何もかも…思い出せたらいいのに
きっと私と城田先輩の出会いは素敵なんだろう

覚えてないの…なんにも





ある日を境に全く失った。






「…中学校の卒業式の後、軽い事故で記憶を失ったんです。」






私は正直に話すことにした。



「…だから、中学校の事も昔の事もほとんど覚えていないの…」







和真「…自分が誰かも覚えていなかったのか?」






「…自然と自分の事と家族の事だけは何となく覚えているの」



私が麻倉美琴で、中二でお父さんが出ていってお母さんが豹変した。


嫌な事ばかり覚えていた。









「…だから!あなたの事…何も覚えていないの」





城田先輩は下を向いて、表情を変えなかった。
きっと…ショックを受けただろう







和真「じゃあ、俺と麻倉さんが一緒にいても、麻倉さんは思い出せないって事?」




「…ごめんなさい」







胸がぎゅっと苦しくなる。
顔が熱くて、体が強ばる。








和真「…付き合わせてごめん、別れよう」








城田先輩は私の返事を待たずに
去って行った。









「…」









膝から崩れ落ちて涙が出そうになった。


ああ、私…知られたくなかったんだ


記憶が無いって、諦められたくなかった。

62→←60



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (77 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
139人がお気に入り
設定タグ:先輩 , ドS , 風紀委員   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

るさこ - やっぱり続編もいいですね!まさか、記憶が戻るとは、思わなかったので、びっくりでしたよ〜。最後、告っちゃったな〜とベッドでごろごろしております!またまた続編を読んできます! (2022年6月12日 8時) (レス) @page50 id: 1969410d58 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - セピさん!セピさんの小説がすごく好みでめちゃくちゃハマってます!!自分の大好きな人をあてはめて読めるっていうのがまた最高で…シチュエーションも登場人物のキャラも全て好きです!!また別の作品も絶対読みます!!^_^ (2021年9月4日 2時) (レス) id: 17229361f2 (このIDを非表示/違反報告)
かみちゃかまる(プロフ) - あああ切ない、、、めっちゃ好きですこの話、、、毎回楽しみにしてます、、! (2020年9月20日 21時) (レス) id: 934ccc594a (このIDを非表示/違反報告)
おゆも(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!最高☆応援してます! (2020年9月14日 19時) (レス) id: eed2af6815 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 続編ですか…最高ですね(^^)d 続編も楽しみです! (2020年9月13日 20時) (レス) id: 1c17796548 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セピ | 作成日時:2020年9月12日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。