24.融解 ページ1
｢三郎くん！！！｣
叫んだときにはもう私は部屋に居なかった。
毒島といういきなり現れた男が、私を抱えて2階の窓から飛び降りたのだ。
｢うわぁぁぁぁぁぁ！｣
落ちる感覚に思わず男にしがみつく。
｢……………………｣
毒島は私を一瞬見つめてから、生け垣をクッションにして落ちた。
わずかに体勢を変えて私を守ってくれたのは、少しだけいい人かと思ってしまう。
それからすぐに私は毒島の上から退き、彼は私の腕を掴んだ。
｢逃げるな｣
真剣な目で見つめられて私は困惑する。
彼は彼で起き上がり、荷物を全て床に置いた。
｢ハンドバッグだけ自分で持ってくれ｣
そう言ってハンドバッグを投げられるから、思わず受け取ってしまう。
…どう逃げようかと考えていると、また体が宙に浮いた。
｢お、下ろして下さい！！｣
｢下ろせばお前は逃げるだろう｣
そりゃ逃げるよ。だいたい何のために私は誘拐されるの？
さっきもそうだったが、スーツケースと私をどっちも持つなんてどんな筋力してるんだ…
｢トバすから掴まっておけ｣
｢え、｣
言葉通り全速力で駆け抜ける。
普通に怖い。
…さっき毒島がいったいヨコハマディビジョンといえば、治安の悪い事で有名だ。
そんな所に私は連れていかれるの！？
｢理鶯｣
歩道を走る毒島にパトカーが並走してきた。
車の窓から男が顔を出し、毒島の名を呼ぶ。
｢銃兎、遅かったな｣
｢あの警官の男の処理に手間取っていた｣
警官の男……？？
銃兎と呼ばれた男は腕で抱えられた私をチラッと見て、毒島に一言告げる。
｢乗れ｣
銃兎が中からパトカーのドアを開けた。
毒島は頷いて私を優しく車の中に下ろす。
｢え、あ、あの｣
｢AA｣
フルネームで銃兎とかいう人に名前を呼ばれる。
メガネをかけて七三に髪を分ける彼は、私を真顔で見つめる。
｢…４日前、アパートで殺人事件があったと通報があった。警察が第一発見者の話を聞くのは言うまでもないことだが、何故か通報を受けた警官はそれをしなかった………｣
マイクを切らず通報したあの事だ………
冷や汗をかきながら男を見つめ返す。
｢真面目な奴だったのにそいつを逃がした……もう分かっているな？｣
銃兎は1枚の紙を取り出し、言った。
｢貴様を公務執行妨害で逮捕する｣
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どすこい(プロフ) - りんさん» お返事が遅くなりすみません！！コメントありがとうございます((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))今は少し立て込んでいて更新できないのですが、絶対再開させるのでお待ちください<(..)> (2020年12月9日 7時) (
レス) id: a583c694ec (このIDを非表示/違反報告)
りん - 更新頑張ってくださいね！楽しみにして待ってます。 (2020年4月5日 16時) (レス) id: 4a20aa403e (このIDを非表示/違反報告)
どすこい(プロフ) - れおさん» 非常にありがとうございます！！！(｀・ω・´)ゝ (2020年2月1日 17時) (レス) id: 12480c50a1 (このIDを非表示/違反報告)
れお - 頑張れ！楽しみにしておきます！！ (・∀・ゞ) (2020年1月26日 17時) (レス) id: b9ae8da24b (このIDを非表示/違反報告)
どすこい(プロフ) - もっていきたいと思っております。何を隠そう、私は白膠木簓に心を奪われております。そんなことはどうでもいいんですけど、皆様にいいと思って貰えるような作品を作っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。コメントお気に入り評価して下さった方ありがとう！ (2019年11月18日 15時) (レス) id: 12480c50a1 (このIDを非表示/違反報告)
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