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「まあ、すぐに説明できなかった僕の方にも非がありますから…」
そうわいわいと喋る3人の会話を1歩引いた所から眺める。
Aが仲のいい人相手でない限り自ら進んで話さないタイプなのは蘭も園子も分かっている為、2人はそのまま会話を進める。
「ところでどこの大学院なんですか?」
「東都大学の工学部に…」
(東都大学…ね…)
「あの…写メ撮っていいですか?あとメルアドとかも…」
「構いませんが…」
「園子…京極さんに言いつけちゃうよ!」
「んじゃ写メだけ!」
(ふーん…写真はいいんだ?なら実在する人の顔に変装してる訳ではないんだろうな)
2人の興味ありげな質問に色々情報を落として貰いつつ色々考察する。
ちゃんとハッキリ言うという事は多分ちゃんと東都大学の学生証も持っていて、少なからず数回は学校に通ってるんだろうなと推測する。
一応後で調べてみるが。
「その前に何か買ってきても構いませんか?
起きてからまだ何も食べてないので…」
「あ、買ってきましょうか?さっきのおわびに…」
「じゃあお言葉に甘えて…
さっき君達が食べたウェルカムバーガーでも…」
「あれ?言いましたっけ?ウェルカムバーガーに寄ったなんて…」
「いや、たわいない事ですよ…」
すると急に推理が始まり、蘭と園子がハンバーガー屋さんに寄ってからここに来た事を言い当ててしまった。
「まあ、そちらに居る方はそういった痕跡が見当たらないのでその後に合流した感じですかね…」
「ああ、まあ……」
「凄い、全部当たってる……って、すみません!ちょっと洗面所に!!」
急にこちらを向かれて一瞬ビックリしたが、推理に感心していた蘭が先程口に塩が付いていると指摘された事を思い出し、園子と一緒にさっきまでいた洗面所に逃げて行った。
それを見てフッと笑う沖矢。
(…どうしよう。2人になってしまった)
2人が凄い勢いで逃げるものだから傍観してたAは出遅れてしまった。
まあバーガー屋さんに寄ってないAは洗面所に用は無いのだが、傍観しすぎるのも気をつけなければ、と心に刻んだ。
「あの…」
「はい?」
案の定話しかけられてしまったAは、警戒してるのがバレないように沖矢の言葉に耳を傾ける。
「すみません、お名前を…」
「あっ、AAです」
一方的に名前を知ってしまっていた事に気づき、慌てて自己紹介をしながら軽くお辞儀をする。
まあ名前位は知られても問題無いだろう。
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ふゆな(プロフ) - 初めまして!素敵な作品をありがとうございます。これからも頑張ってください👊🏻💗 (2022年5月4日 3時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
momoryu(プロフ) - さちさんコメントありがとうございます!これからも定期的に更新していくのでよろしくお願いします! (2019年8月8日 14時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年8月8日 14時) (レス) id: 02606fd336 (このIDを非表示/違反報告)
momoryu(プロフ) - ベルモットさんありがとうございます!初コメントで感動してます。これからもちまちま更新していくので見守っていただけたら嬉しいです。 (2019年6月24日 19時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 読みました。夢主人公が黒の組織絡みだったり、好みの小説でした (2019年6月24日 15時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:momoryu | 作成日時:2019年6月17日 10時