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バスジャック 127 ページ31

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男にそう言われ、マスクをした赤井は素直に立ち上がる。
そして男曰く青二才と呼ばれたベルモットの変装した男も立ってバスの前方へ向かう。

(犯人は一体何をする気なの……?)


「……そんな顔をするな」

「っ!」

「俺は大丈夫だ」


赤井に耳元でそう呟かれ、無意識に掴んでいたらしい赤井の袖を離す。
すると赤井はいい子だ、と満足げに呟いてAの頭を撫で、ベルモットの後について行った。

それにしてもベルモットは赤井に気が付いているのだろうか。
もしそうだとしたら、たまにメールでやり取りするだけとはいえAと赤井が裏で繋がっている事がバレかねない。
Aからしたら犯人にどうこうされるよりベルモットと赤井が接触しないかの方が心配だった。

(仮に犯人に襲われそうになってもあの2人なら返り討ちにするだろうし…)

そうAが別の件で1人で勝手にハラハラしている間にバスはトンネルの中に入り視界が一気に暗くなる。
前の方で犯人達が赤井とベルモットに何か話しているがトンネル特有の騒音でよく聞こえない。
分かった事は、何故か呼ばれた2人が犯人達の着てたスキーウェアを着せられている事。
なので今は犯人の顔がはっきりと見える。

(……身代わり?)

更には男達の仲間であろう女の人も合流し、バスの前方に人がどんどん集まる。
そのおかげか犯人達が他の乗客に目を向ける余裕が無くなると、それを待ってたと言わんばかりにコナンがコソコソと動き出した。

自分も何か手伝えないだろうか、そう思ったAが動こうとすると、それに気づいたコナンに止められた。……なんかデジャヴ。


「Aさんはしっかり座席に掴まってて」


小声でそう言われ、頷いて素直に手すりにしがみつき体勢を低くする。コナンの言葉から察するにこのバスを止めるんだろう。

その瞬間。


「よく言うよ、どーせ殺しちゃうくせに」


バスがトンネルを抜け、視界が明るくなる。


「な!?」

「だって顔を見せたって事はそーいう事でしょ?なんとかしないと皆殺されちゃうよ…

この爆弾で!!」


コナンの声で思わず顔を上げると、爆弾が入ったバックをコナンが掲げていた。


「早く!!!」


バックに何か書いてあったらしく、それをミラーで確認した運転手が思いっきりブレーキを踏み込む。
それと同時に激しい衝撃がかかったが、Aはコナンに言われた通りしがみついていたので頭を打たずに済んだ。

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ふゆな(プロフ) - 初めまして!素敵な作品をありがとうございます。これからも頑張ってください👊🏻💗 (2022年5月4日 3時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
momoryu(プロフ) - さちさんコメントありがとうございます!これからも定期的に更新していくのでよろしくお願いします! (2019年8月8日 14時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年8月8日 14時) (レス) id: 02606fd336 (このIDを非表示/違反報告)
momoryu(プロフ) - ベルモットさんありがとうございます!初コメントで感動してます。これからもちまちま更新していくので見守っていただけたら嬉しいです。 (2019年6月24日 19時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 読みました。夢主人公が黒の組織絡みだったり、好みの小説でした (2019年6月24日 15時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:momoryu | 作成日時:2019年6月17日 10時

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