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おつかい 114 ページ18

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Aの思わず出た殺気に満ちた声色に、バッとオフィスにいる人達の視線がAに集まる。
それに気づいたAはあは、と誤魔化すかのようにぎこちない笑みを浮かべて部屋を出た。


「……」


パタンと音を立てて閉まる扉。
さっきまでタイピング音が鳴り止まなかったオフィスは、今はとても静まりかえっていた。


「……降谷さん」


最初に言葉を発したのは風見だった。
同じくして扉の方を見たまま動かない降谷に声をかける。
そのおかげで我に返った降谷に今のは何だったのかという眼差しを向けると、降谷も先程のAのようにぎこちない笑みを浮かべた。


「あんな低い声、俺でも初めて聞いたよ」





**




「なんでその名前を?」


突然組織に隠してた自分の兄の名前を出され、動揺しながらもAは人が通らなさそうな廊下の隅に行ってベルモットに問う。


『あら、はぐらかさないって事は本当に黒羽快斗の事なのね』


(しまった…つい)

電話の向こうのベルモットにはバレない様、あちゃーと頭に手を置く。
しかしもう後戻りは出来ないのでAはこのままいくことにした。


「だから、何で知ってるの」

『私があの子の親にお世話になった事があるのよ。
それよりも、アイラがその子を知ってるって事は無事感動の再開ができたのかしら?』

「!!
もしかして兄妹って知ってたの!?」

『ええそうよ、……って私が電話を掛けたのはこんな事話すためじゃないわ。
今晩ディナーが入ったから貴方もアジトに来なさい。
この話の続きはその時話しましょ。それじゃあね』

「えっ、ちょ」


ブツッ

返事すら待たずに通話を切られ、Aは思わず舌打ちをする。

(ディナーって何だよ!!そんなの初めて聞いたし。
っていうか今日は零と晩ご飯食べに行く予定なのに!!!)

ただでさえ零が忙しくなって会える時間も減るからとても楽しみにしていたのに。
そう思うとイライラが更に増して再度舌打ちをした。

しかしどれほど怒っても結果は変わらないので大きくため息をついて気持ちを落ち着かせ、オフィスへ戻った。



「……A、何の電話だったんだ?」


Aが戻ってくるのを待ってた零は、見るからに不機嫌なAに恐る恐る尋ねる。
零はあの超低い声を聞いてから何があったのか気になりすぎて全然作業が進まなかった。

零が尋ねてからAは少し考えた後、ちょいちょいと零を手招きしてソファに戻っていった。

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ふゆな(プロフ) - 初めまして!素敵な作品をありがとうございます。これからも頑張ってください👊🏻💗 (2022年5月4日 3時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
momoryu(プロフ) - さちさんコメントありがとうございます!これからも定期的に更新していくのでよろしくお願いします! (2019年8月8日 14時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年8月8日 14時) (レス) id: 02606fd336 (このIDを非表示/違反報告)
momoryu(プロフ) - ベルモットさんありがとうございます!初コメントで感動してます。これからもちまちま更新していくので見守っていただけたら嬉しいです。 (2019年6月24日 19時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 読みました。夢主人公が黒の組織絡みだったり、好みの小説でした (2019年6月24日 15時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:momoryu | 作成日時:2019年6月17日 10時

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