8話 ページ8
「ああ、寒い…」
「あれ、Aが居るんだぜー！」
「え、！？光くん…っ！？」
なんとか話がまとまった、あの後に会う光くんはさすがに心臓がうるさい。
「改めて見るとかっこいいなあ…」
「どうした…？」
「え、あ、なんでもない！」
私は思わず出てしまった言葉に、恥ずかしくて顔が赤くなるのを感じながら自転車置き場へと歩く。
「パン屋寄っていく？」
いつもの光くんからのパン屋めぐりのお誘いも、なぜか今日はうるさい程に心臓がバクバクいっている。
「え、えっと…」
「行かない…の？」
少しさびしそうな光くんの顔に、もっと心臓がうるさくなり、それを隠すかのように「行く！」と言った。
「〜で、に〜ちゃんがものすごくかっこよかったんだぜ！」
といつものように楽しそうにRa*bitsのメンバーの話をする光くん。
「あ、そういえば、A、髪伸びたんだね」
「そ、そりゃあ、この学院にはいった頃に切って、数カ月も経ってるんだもの」
光くんの言うとおり、肩につくかつかないくらいの長さだったのが、今ではポニーテールが出来るくらいまで伸びている。
「…」
ふいに隣に居たはずの光くんが居なくなって、後ろを振り迎えると…。
「似合ってる、…んだぜ」
と言った。
「あ、ありがとう…」
思わず顔を下に向いて手で口を塞いでしまった。
光くんに聞こえないようなボリュームで、
「それは、反則、だってば…っ」
と呟くにはいられなかった。
その時の私はまだ知らない。
光くんがその時顔を真っ赤に染めている事に。
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あいらいす(プロフ) - コメント失礼します！わたしはみつる推しなのですが、なかなかメインのモノがなく…こちらやっと見つけて読ませていただいたのですがとてもキュンキュンしました(*´-`*)めちゃくちゃ感動してます…！続き楽しみにしてます！頑張ってください☆ (2016年5月7日 23時) (
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作者名：柚日 | 作成日時：2016年4月23日 0時
