[wrwr.d!]お菓子も欲しいしイタズラもしたい[短編集]

探し物[cn] ページ7

朝目が覚めれば、外が騒がしかった。理由はカレンダーを見て知った。
今日は10月31日。つまりハロウィンだ。町は様々な色の装飾が施されている。
幹部の人たちも各々好きな仮装をしている。
「おっAやーん。Happy Halloween！お菓子はなさそうやから、いらんでw」
ふさふさの尻尾とクオリティの高い犬耳をつけたコネシマ。いつも犬っぽいと言われている彼にはぴったりの格好だ。
「あ、コネシマ！その仮装似合ってるね。」
「せやろ！！これオーダーメイドやねん！」
そここだわってんかい…と思ったが恐らく作ったのは仲のいいせらさん。
きっと友人価格で作ってもらったのだろう。
「あ、せや。お前んのもの届いてるで。下行ってみ。」
「え、ほんと！！行ってくる！」
まさかの嬉しい報告に私は下に行った。

荷物が届いたのは多分下の倉庫。少し埃っぽいがここには面白いものが沢山ある。
奥の方に行くと、茶色い服を着た謎の少年がいた。彼は倉庫中を動き回り、何かを探してるようだ。
「んー…あれぇ…？どこぉ…？？」
少し鼻にかかった若い声。高めのこの特徴的な声の持ち主はすぐにわかった。
「………チーノ？」
「…A！！どしたん、倉庫になんか用なんか？」
いつものサスペンダーではなく、茶色いマントと帽子。多分探偵のコスプレかな。
すごく似合っている。
「仮装があるって聞いたんだけ、ど…」
ひらりとこちらを振り返ったチーノ。それによって気がついた彼の普段との違い。
眼鏡が、いつもと違うのだ。ぐるぐる模様がついたの厚いレンズではなく、薄い普通の眼鏡で、いつもは見えない彼の瞳とカチリと目が合う。
「…………っ！」
「ん？どうしたん？」
彼の方はそこまで新鮮みがないのか、ドキドキしている様子はない。
「ううん！！なんでもない！ごめんね！！」
ブンブンと大袈裟に首を振り、平静を装う。少々怪しまれたが、そっかーと言い、彼もすぐに探しものを再開し始めた。
「Aなんの仮装なん？」
「私もまだ知らないの。えーっと多分最近の届け物のはずだから…ここら辺かな。チーノは何探してんの？」
「俺？俺はねぇ…ハロウィンの、………」
と言ったところでチーノの言葉が止まる。何か見つけたようだ。
「どしたのチーノ？」
「A…これ……」
少し震えた声のチーノが指を指す。その先にあったのは、

床に広がる血飛沫

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