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「Aの格好見たら、つい誘拐してしもうたわ。うわぁ、その仮装やばいな。」
私の目の前に彼の姿が今日初めて映る。彼の仮装は執事。確かに私の衣装と似ている点が多くある。執事とメイド、か。確かに男女でペアにするには丁度良いのだろう。
「…ゾムがこの衣装頼んだんでしょ。なんでメイドにしたの？」
正直彼が頼むのなら、性格や趣味嗜好を考えるともっとエッグいのになるかと思っていた。
そんな彼が比較的長いスカートで作りもまともなこの服を頼んだというのは意外だった。
「そうか？まんま俺の好みなんやけどなぁ…。」
ひょいっと軽い動きで近くの窓枠に飛び乗った彼。いつもはフードを被っていて見えない顔や髪が今日は惜しげもなく見ることができる。
彼の茶色い髪は一つに結ばれ、いつもは見えない緑色の瞳が細められている。
そんな珍しい光景を数分間眺めていると彼が面白そうに笑った。
「どうしたんwそんなにこの姿珍しいんか？」
そりゃあそうだ。いつもパーカー姿が主の彼のピシッとしたスーツ姿はかなり珍しい。
それに合わせてしっかりとセットした髪や、より強調された長い足。
この姿だけでも絵になるくらいには整っている。
「…顔が見えるの珍しいじゃん。」
あぁーと声をあげた彼。しかし、少し考えた後に怪しく笑い、グッと私に近づいてきた。
「夜は、見とるよな？」
その意味がわかった瞬間に一気に顔が熱くなり、動けなくなる。
そんな私の頬を彼は手の甲でいやらしく撫でた。そのまま顎を掴まれ、より顔を近くに引き寄せられる。
「A、今すっごく唆る顔しとる。」
「ゾムがイケメンすぎるから。どうせお嬢様にも気に入られてるんでしょ？」
つい、性にも合わないなりきりをしてしまう。しかしそのくらい今日の彼には目を奪われてしまう。
「ふーん、乗り気やん。好きやで、そういうの」
性癖だったのだろうか、彼は満足気な様子。そして私の耳元でこう言った。
「なぁA、メイドなんやろ？ご奉仕、してくれん？」
彼は欲に満ちた獣の目でしっかりと私の視線を捉え、離さない。
部屋に連れ込まれた時点で薄々勘付いてはいたし、予想はできていた。
けれどいざ誘われると固まってしまうのが私の悪いところだ。
「っ……………」
私の唇をふにふにと親指で押し、じわじわと焦らすゾム。私がその指の先にキスすると、彼の頬は緩んだが、彼は私に言わせたいらしい。
「A、返事は？」
「………お気に召すまま」
彼の罠にハマったら、抜けだすことなんて。
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霞花(プロフ) - ひかりさん» オリジナルフラグは外れております。冒頭部分の注意書きもしっかり表示されていますよ (2020年5月10日 20時) (
レス) id: 6d56430d02 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり - オリジナルフラグをお外しください。ルール違反です。 (2020年3月24日 13時) (レス) id: 8c2e85674d (このIDを非表示/違反報告)
霞花(プロフ) - ブンブンさん» ありがとうございます！(蘇生) (2019年10月24日 18時) (レス) id: 8895aebc7a (このIDを非表示/違反報告)
ブンブン(プロフ) - 尊い…(遺言) (2019年10月21日 22時) (レス) id: 4a511d68cf (このIDを非表示/違反報告)
霞花(プロフ) - ラピさん» そう言って頂けるのは光栄です！ありがとうございますっ。 (2019年10月14日 22時) (レス) id: 356bccad88 (このIDを非表示/違反報告)
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