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「では…」
「はい。ポアロでお待ちしてますね」
ガチャ。
ドアを閉じた瞬間、思わずへたりこんでしまった。
「……なにあれ」
なんだあれなんだあれなんだあれ!!!!
あんなの、私の知ってるハグじゃねぇ!!!
『Aさん…』
ひぃいい思い出しちゃった耳ソワソワするぅ!!
安室さんの、低音が、ゾワゾワってして、雑念ばっかり考えて、1分のはずが何時間にも思えた!!!
そして1分経ったら、何事もなかったかのように安室さんは離れて、いつもの通常運転に戻っていた。
わ、私はそんなに器用じゃない!!!
なんで、あんな…まさか他の人にもやってるのか!?
……いや、それは違うか。
安室さんが女の人と話す時はいつも距離を一定間隔あけて、相手が望む答えばかり返してくる。
さっきのは…なんというか、安室さんが思ってることを槍でグサって刺されたような感じ。
いやいやいや何様だ私落ち着け、お前の何がそうさせたんだ!!!!
ハグだって軽い気持ちでやった私が悪かったんだ。
あんなガッツリされるとは。背中全部を包まれるような、けど痛くなくて、熱い。
この前の創立祭とは訳が違う。
あの時はただ誰かの温もりが欲しくて、安室さんの背中が優しくて、温かくて家族を思い出してしまった。
けどさっきのは…背中の筋肉すごいなぁ、とか手が大きいな…とか、男の人の背中だと痛感せざるを得なくて、そう感じた瞬間自分が自分じゃなくなった。
最近そんなことばっかりだ。
しかも安室さんにだけ
『あらやだ今更気づいたの?』
頭の中の園子ちゃんが話しかけてくる。
ひぃぃぃやめてくれぇい
『もう認めちゃお!』
蘭ちゃんまで!!!
普通天使と悪魔とかだろ!!どっちも悪魔じゃん!!!
『『どっちでもいいから早く認めなさいな』』
やだやだやだやだ!!!
『なんでそんなに嫌がるの?』
だってだってだって!!
これを認めたらもう戻れない
安室透という沼にズブズブとハマってもう既に足が抜けない。
『抵抗してないくせに』
しようとした!!!
けど先延ばしにしてたら腰までつかってたの!!!
安室さんは友達だ
私は安室さんの安室ガス抜き係なんだ
『名前さえつければ違う関係でいられるなんて思ってない?』
思ってる。無理やり作ってる。
そんなのもうとっくに気づいてる。
ああ、どうしよう…
どうしよう…
「安室さんが好きだ…」
ドボン。
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理那(プロフ) - あぁ!そういうことでしたか!私よく絵を描くので知ってて!実際あんま覚えてなかったのでよかったです! (2020年5月22日 0時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴみ(プロフ) - 理那さん» ご指摘ありがとうございます!!すみません、自分単行本派なので赤井さんの目の色すっかり勘違いしてました(号泣)訂正したのでまたよろしくお願いします! (2020年5月21日 23時) (レス) id: bf70a421f2 (このIDを非表示/違反報告)
理那(プロフ) - 赤井さんって目は黒じゃなくて緑色、だった気がする?いやすみません間違ってたら!無理のない程度に頑張って下さい! (2020年5月21日 21時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - めっちゃ好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月6日 3時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
腐夢(プロフ) - 初めまして!番外編も本編もとても面白くてにやけながら読みました!読みやすいし感情移入しやすいのでとても読んでいて楽しかったです。素敵な作品をありがとうございます┏○))ペコリ (2020年4月29日 23時) (レス) id: 93d427ce7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピミ | 作成日時:2018年7月6日 14時