【緑川さら】堕ちて逝く【プリチャン】

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僕の知っている柊Aはいつも1人だ。

初めて出会ったあの日から、ずっと。

彼女から親はもちろん兄弟、友達の話すら聞いたことがないのだ。

彼女は自ら壁を作っているように感じる。

その癖に彼女は人一倍寂しがりだし不安症なのを僕はよく知っている。

そんな彼女が自分には心を開いてくれているのが愛おしくてたまらない。自分の特別な存在にしたい。いつしかそう思うようになったのだ。

だがAは恋愛はもちろん交友関係を築くのも苦手だ。

自分へ好意があるのはわかるけれどファンとはまた違うので確信的な行動は避けたい所だった。

安易な行動でいまの関係性が崩れるのも嫌だったのだ。

だけれど、

Aがいつも1人で寂しいのなら、僕がずっと傍で支えよう、そう思えるくらいには心が惹かれている。

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