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ギャップ ページ6

.



「付き合ってないよ?」


しんとした体育館に
私の声がポツリと響く


「え!あ、そ、そっかぁ〜!」


てっきり付き合ってんのかと…と、
翔陽は頬を掻く



「そんなんじゃないよ」

私がそう笑うと

「まだ出会ってすぐだもんな!」

と、翔陽も笑った





誤解は意外にもあっさり解けたので

何を話そうか、そんなことを考えていると




「あ、ジャージ」


翔陽が、私の手に持つジャージを見つめて言った


「そうだ、私翔陽にジャージ返そうとしてたんだ」


すぐ忘れるね、と笑いながら翔陽にジャージを返す




「翔陽のジャージも良い匂いした」

「え!?嗅いだの!?」

「あ!…いや、嗅いでない…たぶん」

「嗅いだな!?」


Aってたまに変だよな、と翔陽は笑う


「失礼な!」

そう言って私は翔陽のホッペを軽くつねる


「いひゃい」

「変と言った罰です」



少しして、パッと手を離すと
翔陽は口を尖らせながら頬をさすっている

なんだかそれが可愛く見えて
ごめんごめんと頭を撫でる



「また…!!!」


頭を撫でていた私の手は翔陽によって離された


「なんでいっつも年下みたいに扱うんだよ〜」

ジト、とこちらを向いて言う翔陽。


「ご、ごめんなんか…なんとなく…」

そう言うと、

翔陽は力抜けたように「なんとなくって…」と言う









「じゃあ、たまには俺にも撫でさせてよ」

「ブッ!!!!!!!」



思いもよらぬ翔陽の言葉に思わず吹き出す



「な、なんで吹き出すんだよ!」

「いや、びっくりして!!」

「お、俺だけ撫でられ損…だし」

「仕方ないなあ」




はいどーぞ、と頭を翔陽に向ける



内心、心臓はお祭り騒ぎだ



「じゃ、じゃあ」



ふわり、と翔陽の匂いがする



優しく私の頭に手を置いた翔陽は
ゆっくりと私の頭を撫でる


「この間も思ったけど、翔陽って
 意外とお兄ちゃんな所あるよね」

「え?いつ?…って、意外ってなんだよぉ!」

「前の合宿の帰りのバス。
 肩に頭乗っけさせてくれたじゃん」

「あ、あー!あれか!」

「そうそう。なんか、ギャップだよね…。」


「…ギャ、ギャップ…?」


なんだか頭が混乱している翔陽。


「うんとね、いつも元気いっぱいの翔陽が
 急に男らしい事をしたらきっと女子は
 キュンとくると思うよ。」

「そ、そうなの!?」

「ほら、壁ドンとかさー」





されてみて〜…と考えた瞬間だった。









__ドン、

壁ドン→←好き? 研磨side



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プリン - 日向っていう名字になれるの羨ましい,,,私は菅原か日向か夜久だな名字を選ぶとしたら,,, (2021年11月21日 1時) (レス) @page36 id: 05f19d6a87 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!!(≧∀≦) (2020年3月16日 9時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 自分こうゆう純粋なの好きなんです!!読んでてすごく良かったです!! (2020年3月15日 15時) (レス) id: bb7087dd1f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 饅頭さん» ありがとうございます…!!感動していただけたのがとても嬉しいですヽ(;▽;)ノ (2020年3月10日 8時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みさん» ありがとうございます!!にやにや(*´∇`*) (2020年3月10日 8時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年12月6日 11時

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