13 侑視点 ページ13
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「隣よろしくなー」
同じクラスになって、話したことがなかった女子。
まぁまだ3ヶ月しか経ってないし、話してなくても不自然ではないだろう。
「よ、よろしく!」
第一印象とかは特に無かった。
強いて言えば、まぁ良い子そうやな、くらい。
その時は、そうとしか思っとらんかった。
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「夢乃さんて標準語なんやな」
少しずつ話すようになってから、彼女の特徴に気付く
「うん、元々宮城県出身だからね」
「え、そうなん?せやったらいつこっちに来たん?」
「ここの高校上がる前だよ」
「うわむっちゃ最近やん。どや、兵庫ええとこやろ」
「良いところだねぇ。明石焼き美味しい」
「食べもんやんそれ!!」
ちょっと抜けてるんかな?
おもろい子やなぁ。
「明石焼きなら俺うまい店知っとるで」
「え、まじ!?」
俺が言った一言に、目をキラキラと輝かせながら反応する彼女。
まさかここまで食いつくとは思っていなかったので思わず笑いが零れた
「フッフ、そないに好きなん?」
「うん、今好きな食べ物ランキング上位に上り詰めてきてる」
「おぉ、凄いな明石焼き」
すると、夢乃さんはスマホの画面を俺に向けて、「ここによく行ってるんだけど、ここではない?」と聞く。
「あ〜そこもうまいけどなぁ。俺の言うた店とはちゃうわ」
「え〜気になる。教えて!」
「今調べるから待っとき」
ネットで調べた地図を送る為にLINEを交換し、
それを送ると「ありがとう」と笑う夢乃さん。
早速今日行ってみるわ、と驚く程フッ軽な彼女に
「お前中々やるやん」と言うと、
「そんな美味しいなら食べてみたいじゃん?」と彼女は言いながら、俺が送った写真を眺めている。
「ほな、明日感想楽しみにしとるわ」
俺がそう言うと、「楽しみにしてて!」と嬉しそうに夢乃さんは笑う。それを見てると何だか良いことをしたような気分になった。
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「え、辿り着けへんかった?」
「ごめん宮くん。私方向音痴かもしれない」
「地図は?」
「よく考えたら私地図読めなかった!」
「いや読めへんのかい!!」
ごめんごめん、と笑う彼女に「分からへんかったら連絡してくれても良かったのに」と言うと「でも宮くん部活中じゃん」と返された。確かにそうやった。
「宮くん今日部活は?」
「今日は体育館点検やから無いで」
「お、丁度いい」
「なんやねん、丁度ええって」
「じゃあ今日連れてってよ!」
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おしゃけ - 神ですか?最高です!腹筋バッキバキです! (2020年8月23日 16時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
い - 桜蛇食堂のパスワードを教えて下さい! (2020年6月15日 19時) (レス) id: 54f556372b (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - うにさん» ありがとうございます!!楽しんでもらえて嬉しいです!(´∀`*) (2020年6月13日 14時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
うに(プロフ) - ストーリーはもちろん、会話のノリが面白すぎて大好きです( ^∀^)更新楽しみにしてます〜! (2020年6月13日 14時) (レス) id: ce4cd01202 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - あゆさん» 嬉しいです!笑 私も書いててあそこ好きでした!笑 (2020年6月12日 9時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:な | 作成日時:2020年6月5日 9時