【宮侑】幼馴染みに恋をしたい２【宮治】

72 治視点 ページ22

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なんっっっっやねんそのカッコ！！！！


鎮まれ！！鎮まれ俺の心臓！！
あと俺の眼球！！！変なとこ見んなや！えぐるぞ！



治「あーもぉ、目のやり場に困んねん…」

A「なんでやねん。服やてこんなん」

治「絶対そーゆー目で見とる奴1人はおるて…」

A「おらんよw」


このノーテンキめ。俺が今どんな気かも知らんで…


A「えーじゃあ治の彼女になるコは大変やなあ」

治「…！なんでや」

A「絶対オフショルダーの服とか着られんやろ」

治「着たら殺す」

A「こっわ」


治クン、それは見せる為のもんやない。オシャレなんやで。と俺の肩を叩くA。
やめろ今は触んな。邪なこと考えそうやから。


何となく緊張が走っていた空気感は薄まり、柔らかな雰囲気になりつつある今、中々本題に入れず迷っていた。



A「サム、見て！城！！」

治「ただの山やん」


横にいる幼馴染みは砂で遊び出してしまうし
あかん、完全にタイミング逃した。


A「な、ただの山はちゃうやろ！ほら、見てみい！」

治「貝殻刺さっとるだけやん！」

A「あははっ、確かに！」



はぁーもういつ言おう…








A「なあサム。」

治「んー？」



A「サムの好きな人、誰なん？」

治「…っ！」





ぱちりと目が合う

緊張が逆流してきてうまく言葉が出ない




治「そ、そうやったな」




ふぅ、と深呼吸をしてAと向き合う体勢をとる

心なしか、彼女の顔が曇っているように見えた








治「…引かんでな」







その前置きはもう答えを言っているようなもので。
余計に緊張が走る









治「好きな人、お前やねん。」









北さんの事が好きやって分かってるし邪魔は絶対せえへんけど、気持ちだけ伝えとこ思うてな。

なんて言葉を付け足して彼女を見ると目を見開いて驚いている。



治「びっくりしたやろ、北さんのもんになる前に言わなあかん気ぃして」



A「…んならんし…」



治「え？」



A「あたし、北さんのもんにならんよ」



治「…どういう…」




A「…サム、あたしも話したい事あんねん」

A「引かんでな」







引かんよ、と咄嗟に口にすると
Aは安心した顔をして

ゆっくりと話し出した。

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