再びの偶然 ページ25
霊園をあとにして、次はどこへ行こうかと思っている時、着信メールがあった。
アクイラ企画の渡部からだった。
偶然にしては出来すぎていると思ったが、これもおそらく一種の運命なんだろう。
≪おはよう、如月。その後、ソウル暮らしはどうかな?俺の会社で、K−POP絡みのイベントを開催することが増えている。そのうち俺自身がソウルに出張することがあるかもしれないんだ。その時はよろしく。もっとも、忙しい身だから会うのは無理かもしれないな。今日メールしたのはそれとは関係なくて、立花紗さんの追加情報。云々…≫
僕は渡部のメールに猛スピードで目を走らせると、すぐに彼に電話した。
「お、如月。反応が早いな。今電話大丈夫なのか?」
「ああ、今日本にいるんだ」
「え?まじで?またまた偶然だなあ」
「ああ、すごい偶然だよ。今、ちょっと離れた場所にいるんだけど、これから東京に戻る。お昼過ぎになるけど、会えるかな」
「もちろん。じゃあ、一緒に昼飯食うか」
僕は東京にとって返し、広尾に向かった。
渡部と約束したのは、道を1本入った奥にあるイタ飯の店だった。
「ジェジュン?!それはまた大物だな」
僕はその時初めて紗さんの身元調査をした理由を話したのだった。
「別に調査依頼の理由を隠していたわけじゃないんだけど」
「いやいや。何事も慎重にするに越したことはないよ。へえ、すごいな。おまえのご主人様の恋人があのジェジュンとは。当然、ふたりの仲は公には秘密ってことだな」
「それはもう」
「それにしても、紗さんは、たいしたタマだ。そんな大物相手に立ち回りをやらかすなんて」
「彼女の真意は今でもわからないところがあるんだけど、離婚をやめて日本に戻ってくるとわかったら、一件落着かなと思ってね」
「そうだな。ジェジュンを諦めたってことだろうし。それじゃあ、今回の追加情報は無駄だったかな…」
渡部は黒ぶちの眼鏡をはずすと、眼鏡拭きでレンズを磨いて、またかけなおした。
追加情報というのは、紗さんの姉が新庄雅人の恋人だというものだったから、僕はすでに知っていることだった。
しかし、もうひとつの新情報は意外なものだった。
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alexis(プロフ) - 桃子さん» なるほど!さすがです!キシャラギくん(≧∇≦)b (2019年5月15日 12時) (レス) id: d8faaba8f4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子(プロフ) - alexisさん» クレカのサインのことはすっかり忘れてました〜 主人公は外国によく行くからサイン慣れしているはずなのにね。たぶん、如月君は日本語のサラサラサインを考えてくれたのかも。 (2019年5月15日 8時) (レス) id: 540ae2064d (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - サイン…て、カードとかの支払いですることありますけどもージェジュンさん?ヒロインはきっと筆記体でサラサラっと書いちゃったんですねー (2019年5月14日 20時) (レス) id: d8faaba8f4 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - 桃子さん» 引っ越しの後片付けで終わりましたチーン(-ω-;) 更新、嬉しいです♪ 妄想…物語。。。素晴らしいストーリーを読んでると毎回、思いますよー想いは真実を引き寄せる…と。現実から目をそらせないほどの信ぴょう性……妄想は想像を超えていきますから! (2019年5月11日 0時) (レス) id: d8faaba8f4 (このIDを非表示/違反報告)
エリカ(プロフ) - 桃子さん♪お返事有難うございました~♪アナザ~スカイ観てました!(笑)JJ が春の桜より眩しかった!(笑)もって生まれた愛されキャラで何もかも上手だけれどそれ以上にブレることなく謙虚に努力し続ける姿がより眩しい人!輝き続けるJJ万歳! (2019年5月10日 23時) (レス) id: 1d7062e30d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃子 | 作成日時:2019年4月20日 0時