キョウカイ ページ17
入ってきた男の人たちは、武官のようだ。
｢全員生け捕りにしろぉ！｣
最初に入ってきた人を“殿”と呼ぶ若い人が叫んだ。
すると、向ちゃんがへなへなと座り込む。
｢良かったぁ。｣
その横、政様に向かって進む刺客の姿を目にとらえた。
｢大王さまぁ！｣
向ちゃんが叫ぶ。
私は、考えるより先に体が動いていた。
政様のもとに走り出すが、その必要は無かったようだ。
政様は、一振りでその刺客を切り伏せた。
｢大王さまをお守りしろ！｣
それでやっと気づいたのか、“殿”と呼ばれる人が叫んだ。
向ちゃんは、完全に政様に見とれているようだ。
私も協力して、刺客の中で息があるものをとらえ、死んでいるものはそのまま処理された。
信と共に手当てを受け、その隣では羌瘣が眠っている。
本当は、生け捕りとしてとらえられる身だが、信が、“こいつは俺の仲間だ。”と言ってみんなを説得し、こういう状況になっている。
｢信、さっきの話、教えて。｣
ずっと気になっていた羌瘣のこと。
｢おぉ。俺もよく知らねぇんだが...｣
そう言って話してくれたのは、信たちの初陣。
信のいる歩兵団で、敵から逃げる際、羌瘣が一番後ろを歩き、みんなを守ってくれたらしい。
その時も、突然“呼吸が戻るまで待て。”と言ってどこかにいなくなってしまったと言う。
｢だから、詳しいことは分からねぇんだ。
でも、多分、呼吸を使った術？みたいなのを使ってると思うんだよな。｣
｢そうか...。｣
すると、政様が入ってくる。
｢あれは“蚩尤(しゆう)”だ。
蚩尤は、人間には到底出来ないような技を使う。｣
｢｢しゆう？｣｣
私と信の声が重なる。
｢あぁ。そして、千年続いていると言われる伝説の“蚩尤”の名を受け継ぐのは常に女だ。｣
｢ということは、羌瘣は女の子………？｣
私が呟く。
｢あぁ、そうだ。｣
｢え、でも、羌瘣とは一緒に戦場に...｣
信は戸惑いを隠せないようだ。
隣を見ると、すやすやと寝ている羌瘣の姿。
よく見ると、顔立ちは可愛らしい。
｢信、A、もう少し寝ておけ。
体力を回復させておくんだ｣
｢おぅ。/はい。｣
そう言って、私は眠りについた___ふりをした。
一度羌瘣と話をしたくてずっと起きていた。
羌瘣は、今日ここから逃げるだろうと思ったから。
次回...女でも
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ももか(プロフ) - 丸さん» ありがとうございます！！嬉しいですー！！更新頑張ります……！！ (2022年5月5日 20時) (
レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
丸 - 楽しみに待ってました！！なんかめっちゃ楽しみになってきた！！ (2022年5月5日 0時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» なるほど！！！それも面白いですね(o´艸`)妄想が膨らみます！！ (2022年3月28日 22時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
丸 - ももかさん» いえいえ、はい、かっこいいです！！信も主さんのこと恋したりするのかな…そしたら恬が怒るなぁ、、と感じに毎日妄想したりしてます笑 (2022年3月28日 20時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» 嬉しいです！！ありがとうございます！m(__)mここからの蒙恬かっこよすぎますよね！！ (2022年3月27日 21時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
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