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新生活 ページ12

私が恬の家を出発して半日がたち、咸陽に着いた。

咸陽は、戦争が起こったとは思えないほど、明るい都だった。

その事に少し驚いたけれど、
“やっぱり政様はすごい”と納得する。

私の新しい家は、咸陽の真ん中、大王の住む王宮。

私は、咸陽のなかでも端の端の端に住むのかと思っていが、私を出迎えたのはなんと政様だった。

「よく来た。疲れているだろう。
 まずはゆっくり休め。」

政様に最後に会ったのはそんなに前のことではないはずだ。

それなのに、政様は大人の雰囲気をまとっていた。

そうは言っても、政様は、前から私たちとは違ったのだけれど。

政様の過去については小さい頃に少し聞いただけ。

だから、うろ覚えの話だが、違う国で産まれ、決して明るくはない子供時代を過ごしていたという。

政様の実のお母さんは、今は太后の座についている。






政様が案内してくれた部屋は、政様の部屋の近くの、少し小さい部屋だった。

私には充分すぎる美しい部屋だ。

そこには、瑠衣さまがいた。

「え、瑠衣さま?どうしたんですか?」

「Aの新生活の始まりを、お手伝いをしに来たのよ。」

「そ、そうですか...。」

「後のことは瑠衣に任せる。
 A、何かあったらそこのものに知らせてくれ。」

そう言って、扉の向こうの文官の人を指した。

その人は、若くて真面目そうな男の人だった。

「Aさまのお付きをさせていただきます、
 雨露{うろ}と申します。」

「う、雨露殿、よ、よろしくお願いします。」

「はい。では、ご用があるまでは。」

と言うと、雨露殿は扉を閉めて、出ていった。

「さ、A。とりあえず荷物を全て出して。
 ある程度整理したら成蟜様に会いに行くわよ。」

「え!?兄さんに会えるんですか!?」

「えぇ、会えるわ。もう許可はとってある。」

「ありがとうございます、瑠衣さま!」

「(本当に成蟜様のことが大好きなのね。)」

瑠衣さまは、優しく微笑んでくれた。





「さぁ、行きましょう!早く早く!」

「分かったわよ、そんなに焦らないで。」








次回...再会

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ももか(プロフ) - 丸さん» ありがとうございます!!嬉しいですー!!更新頑張ります……!! (2022年5月5日 20時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみに待ってました!!なんかめっちゃ楽しみになってきた!! (2022年5月5日 0時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» なるほど!!!それも面白いですね(o´艸`)妄想が膨らみます!! (2022年3月28日 22時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
- ももかさん» いえいえ、はい、かっこいいです!!信も主さんのこと恋したりするのかな…そしたら恬が怒るなぁ、、と感じに毎日妄想したりしてます笑 (2022年3月28日 20時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» 嬉しいです!!ありがとうございます!m(__)mここからの蒙恬かっこよすぎますよね!! (2022年3月27日 21時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももか | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年6月14日 21時

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