相性【桃】 (ページ18)

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epi.17 ページ18

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｢ … あれ ? いつの間に寝たんだろ｣

もう日が暮れる頃に目が覚めると私の手を握って床に座りながら寝ている大ちゃんがいる
会社に連絡したのは薄ら覚えているけど手を繋いでるのはなぜ … ?

佐｢おはよ､ゆっくり寝れた ? ｣

繋がれた手をじーっとみていたら大ちゃんが起きちゃったみたい
待って待って寝起きかっこよすぎない ?
こんなのファンがみたら第二のリアコ枠確定だよ

佐｢そんな見つめてどうしたの ? ｣

若干にやつきながら聞いてくる大ちゃんをぺしっと軽く叩いてぶっきらぼうにお礼を言う

｢ありがとう｡色々と｣

佐｢どういたしまして｡お粥作ったけど食べれそう ? ｣

｢大ちゃん作れるの ? ｣

『最近ちょっと自炊すんだよねー、裸エプロンで』なんて言い残してお粥を準備しにキッチンに向かっていった

私は大ちゃんの『裸エプロン』ってワードに色々想像しちゃって顔が熱くなる

｢裸エプロンってなに … ｣

少し見たいような見たくないような …
とりあえず動けそうだったからベッドから出てリビングのソファを背もたれにして床に座ると｢召し上がれ｣って私の前にお粥を持ってきてくれた

｢美味しそう ! いただきます｣

大ちゃんが作ってくれた初めての料理
本当にお互い大人になったんだな～って改めて8年という年月の長さを実感する

｢料理もするんだね｣

佐｢そりゃあずっと一人暮らしだったからね｣

｢えでも彼女いたことはあるでしょ ? ｣

佐｢彼女はいなかったよ｡まあその … ソウイウ関係の子はいたけど｣

大ちゃんは申し訳なさそうに私をみて
｢でももうそういう子居ないから｣って言ってくる

嫉妬しないわけじゃない

でも黙ってればいいことを素直に言ってくれる大ちゃんが愛しくて仕方なかった

佐｢軽蔑した … ? ｣

｢ううん､素直に教えてくれてありがと｣

｢俺 A以外本当に眼中に無いから｣って平気でそんなセリフを言える大ちゃんに翻弄されてる

佐｢あ ! 観たいアニメあんの忘れてた ! A テレビ借りていい ? ｣

｢ふふ､いいよ｡そういう所は変わんないんだね｣

佐｢嫁の晴れ舞台ですから｣

リモコンを操作してアニメをみる大ちゃんの横顔は昔から変わっていなくて安心した

今日だけで新しく知った大ちゃんと昔から変わらない大ちゃんをみて体調悪いのが吹き飛ぶくらい嬉しかった

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