俺は魔王で嫁が勇者でギャグ小説ってもう意味わかんないけど楽しくやってます。【名前変換オリジナルファンタジー】

106枚目 ページ18

「ねえ魔王様ー」

レオンハルトはAの前まで来ると、えっへんと威張って見せる。頭に？を浮かべた魔王に対し、彼はふははと笑った。

「今日までよく頑張りました！師匠もびっくりだよ。……ってことで、修行はおしまい！もう帰ってもいいよね？」

「え、あ、はぁ……どもっす」

思っていたものと修行が違っていたのか、まさかこの勝負は前座でこれからまた師弟共に武術を鍛え上げ宇宙からやってきた敵と戦闘したり七つの球を集めちゃったりする壮大なストーリー、その名もオッサンボール改が始まるのかと期待していたのか。弟子の背には少し落胆の色、しょぼんの顔文字が垣間見えた。

何故かそわそわし始めたレオンハルトに、アルフレッドはどうしたんですかと声をかける。弟は苦笑交じりにぼやいた。

「いや……『〇つの大罪』のアニメ録画してあるからさ。早く見たくて……」

「はい？＿＿まったく。本当に少年漫画好きですよね、レオは」

「だって！面白いじゃん⁉いや、今週めっちゃ続き気になってんの！〇ランが来ちゃったんだってば！メリオ〇ス超ピンチなの、強さ段違いなの！」

「ガ〇ン？なんでじっちゃんが＿＿」

「A様は黙って！」

魔王様、本日二度目のしょぼん。ちなみに七つの〇罪を知らないリオナたちも首を傾げている。皆さんもどうぞご一緒にごほぅっ！？

「え、今リオナちゃん何した」

「季節外れの蚊を殺しただけよ、耳元でうるさかったから……あ、これ作者だったわ」

「リオナさんっておてんばなんですね！いやあ、可愛いな。作者さんがいないから地の文が消えて、台本もどきになっちゃったけど」

「そんなことはいいんです、レオ。というか、貴方原作持ってるんだから展開知ってるでしょうに」

「だからぁ！僕はアニメで見てみたいの！魔王様、もう帰ってもいいよね、ねっ！」

「お、おう……『俺は生来のイケメンフェロモンを分泌しながら紳士的にレオくんの問いに応じた。その姿はそう！まさに絶世の美ｄ』」

「僕はもう帰ることにしたらしい……ってことでばいばい！」

「遮んなや！＿＿＿＿ったく、もう行っちゃったな。足速くね？」

「んん、作者の復活が遅いにゃ。次からまた来るのかにゃ？」

「そうみたいね。レオンハルト編も今回で終わりみたいだし。さ、A。話を締めなさい」

「え！えー、と。皆さん、お手を拝借！よーおっ、ぱちん！」

「「「「「一本締めかよ」」」」」

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