百一話 ページ13
有栖川side
有『ふはっ……』
煉「落ち着いたか?」
上弦の零に首を絞められ過呼吸状態になっていた私を助けてくれた杏寿郎に『ありがとう。』と感謝の気持ちを述べると直ぐに私は立ち上がった。
煉「もう大丈夫なのか?」
有『もう大丈夫。それより杏寿郎すごい距離を飛ばしたんだね。なかなか戻ってこない…上弦くらいならもうとっくに此方に戻って来てもいい時間なのに。』
煉「誰だって大切な人が目の前で死にかけていたら無我夢中で助けるだろう?当たり前のことをしただけだ。」
真剣な顔をしてそう答える彼に私は軽く微笑んだ。
私の笑みを見て杏寿郎も頬を緩める。
私たちの間につかの間の柔らかい時間が流れていたその時。
零「この俺をあんなところまで飛ばしやがって…許さない!2人まとめて殺す!」
上弦の零の声がしたかと思い振り返ると、そこには既に上弦の姿はなく代わりに針のようなものが大量に飛んでくる。
煉「血気術だ!呼吸を使って弾き返すぞ!」
私たちは、次々と飛んでくる大量の針を避けつつ呼吸で弾き返した。
零「その針が少しでも刺さると神経が痺れて動けなくなる!」
煉「そんなことは心配無用!呼吸で毒の巡りを抑えればいい話だ!」
そう彼が反論すると上弦の零は、苦い顔をし更に攻撃を激しいものへと変貌させた。
有『…完全に我を忘れてるみたいね。今なら急所を仕留めることが出来るかもしれない。』
煉「……しかしこうしていられるのも時間の問題だ。このままでは埒が明かないぞ。」
有『…そうだね。完全に攻撃を防げているわけじゃないし…もうそろそろ…』
私は息を大きく吸い「雪の呼吸、漆の型…銀花!」
呼吸を使い血気術後も根こそぎはらい落とす。
それに、上弦の零は驚いたのだろうか唖然としている隙を狙って上弦の零の元へ走り首を切ろうとした。
しかし……「なーんて。少し血鬼術が弾き返されたぐらいで動揺するわけないじゃない。最初は、君から殺そう。2人きりになれるところに行こうね。そして死にかけている君をあいつに見せてやるんだ。」
有『床が!落ちる!』
煉「必ずそちらに向かう!待っていてくれ!」
私は、鬼の首を切ることばかりに先走ってしまい上弦の零と共に真っ逆さまに下へ下へと落ちていってしまった。
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みるく(プロフ) - 華さん» ありがたいお言葉をいただき本当に嬉しいです。最近は忙しくてなかなか更新できていませんが出来るだけ早く更新できるように頑張ります! (2021年10月23日 18時) (レス) id: 14f43f79f7 (このIDを非表示/違反報告)
華 - いつも更新楽しみにしています!本当にこの作品が好きです。これからもがんばってください。応援しています! (2021年10月23日 18時) (レス) id: 95cefb630e (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 桃んさん» ありがとうございます! (2021年9月6日 9時) (レス) id: 6c726376e6 (このIDを非表示/違反報告)
桃ん - 続編おめでとうございます!!!!!! (2021年9月6日 9時) (レス) id: 7c2939c0a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2021年9月5日 14時