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目が覚めたさき ページ6

目を開けると、暗い部屋のベッドに寝かされていた。

濡れていたはずの髪も乾き、服もかえられている。
僕をここへ連れてきたのはあの人なんだろうけど、一体何が目的で……


「起きたか…」

『あ……』


部屋がドアからの光で少しだけ明るくなる。
ドアの前には1人の男の人が立っていた。


「気分はどうだ?」


さっき聞いた低い声。
マスクをつけた彼は、ゆっくりと僕に近づき、手を伸ばした。

「どうした?どこか痛いとこでもあるのか?」

優しく僕の頭を撫でるその手は、どこか覚えがあった。


『……大丈夫、です。あの…』

「あぁ、ここは死穢八斎會の屋敷。まぁこの部屋は地下だな。安心しろ、この部屋には俺以外入らないように言ってある。

お前を苦しめるやつはいない。」

彼は僕の気持ちなど全てわかっているように語りかける。


『あ、の……貴方は…』

「俺か?俺は……そうだな。お前にはちゃんと名乗ろう。………俺は治崎廻、死穢八斎會の若頭だ。」



『治崎、さん……』

「あぁ…」


名前を呼ぶと、互いの瞳がぶつかった。
暗闇で彼の瞳だけがキラリと光った。


『…綺麗』

僕は思わず治崎さんの顔に手を伸ばし、頬に触れた。


ピクリと治崎さんの体が動く。


『あ、ごめんなさい……』

僕が手を離そうとすると、治崎さんは自分の手にはめていた手袋を脱ぎ、僕の手に触れた。


「いや、いい……触れてくれ、触れていてくれ。」


温かい…治崎さんが触れている手が温かい……
こんなの、久しぶりだ…


『はい、触れます。』


目が覚めたさきであなたを知った。

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愛夢(プロフ) - 次の死柄木のヤンデレの小説です (11月16日 4時) (レス) id: b15aa765c4 (このIDを非表示/違反報告)
愛夢(プロフ) - パスワードがかかってるんですけど見れませんか? (11月16日 4時) (レス) @page32 id: b15aa765c4 (このIDを非表示/違反報告)
青のり(プロフ) - らる@盃さん» ありがとうございます。検討します。 (2019年2月9日 22時) (レス) id: 687cc75f87 (このIDを非表示/違反報告)
らる@盃(プロフ) - とても面白かったです!次回作のメインは死柄木弔のヤンデレがいいです(^^) (2019年2月8日 7時) (レス) id: 0f8ed7e297 (このIDを非表示/違反報告)
青のり(プロフ) - skyさん» いつも通り、中途半端ですいません。次回作については、まだ書くとも決めていないです…ありがとうございました (2019年2月7日 23時) (レス) id: 687cc75f87 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青のり | 作成日時:2019年1月3日 9時

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