待ち合わせ T.Tada_03_★ ページ10
「す、すいません遅くなっちゃって...」
『ええよ別に、俺の出番の方が後やったし』
目も合わせずにスタスタ階段を降りる多田さんを慌てて追いかける。
「あの！お店とかって決めてますか？さっき福井さんに色々教えてもらって...」
『もう決めてあるから大丈夫』
「あっそうですか...」
多田さんのことを待たせすぎた自分も悪いけどさすがにそこまで言われると落ち込んでしまう。
それ以降多田さんが決めてくれてたお店で昼ご飯を食べて出るまでほとんど会話はなかった。
---
--
-
「ありがとうございましたー」
あれから夜公演の出番も終わって楽屋に向かおうと袖を歩いていたら
ちょうど私の次の出番がトットさんだったみたいで前から多田さんと桑さんが歩いてくる。
「お疲れ様です」
「おん」
一言会話を交わしただけでそれ以降が続かない。
私はこれで最後だからあとは帰るだけだけど...。
「ぷっ...」
静まり返っていた空気の中に桑さんの吹き出し笑いが聞こえた。
「なんやねん、君ら二人....笑」
「え」
半分呆れたように笑顔で桑さんが私に近づいて来て耳元に近づかれる。
「...まあ素直やないだけやから、待っといてあげて」
「はい...？」
『何話してんねん』
私と桑さんの間にスッと入って来たけど顔は見えないから表情はわからない。
「はいはい、笑 じゃあまたな」
「はい...！お疲れ様です！」
二人はそのまま歩いて行ったので私も慌てて楽屋に戻った__。
「待っててって言われたけど...」
迷惑じゃないのかな...。
私といるのが嫌なのかな、なんて悪い考えが頭の中をぐるぐるして待っている間もなんとなく落ち着かない。
って...。
「私多田さんには何も言われてない...」
桑さんには待っててって言われたけど肝心の多田さんには何も言われてないことに気づいた。
やっぱり帰ろう、そう思って荷物を持って帰ろうとすると後ろから慌ただしい足音がする。
『A...！』
「多田さん...」
『今すぐ着替えるからもうちょい待っとって！』
「は、はい」
まだ衣装の多田さんが慌てて個室の楽屋に入って扉がバタンと閉まった。
待ち合わせ T.Tada_04_★→←待ち合わせ T.Tada_02_★
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 342人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひより(プロフ) - コメント失礼します！主様のお話が大好きでいつも楽しく何度も読み返しております。もしよろしければvol.5のパスワードを教えていただきたいです🙇♀️よろしくお願いします！ (1月6日 16時) (
レス) id: 2c20052123 (このIDを非表示/違反報告)
かき(プロフ) - コメント失礼します。リクエストでマユリカ阪本さんお願い致します！ (2023年3月21日 20時) (レス) id: bedcd72498 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる(プロフ) - ロッテグラスさん» リクエストいただきありがとうございました...！個人的に話の続きを書いてみたくなったのでまたどこかのタイミングで書かせていただきます！ (2023年3月16日 23時) (レス) id: 22a67af544 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ。。 - もと、�爐砲鵑犬鶚瓩任后�💦 (2023年3月8日 22時) (レス) id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ。。 - まるまるさん» 最高でした✨あの、、立て続けに申し訳ないのですが、リクエストでなにわスワンキーズの前田さんでお話かけますか？お願いします🥺🙇♀️ (2023年3月8日 22時) (レス) id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まるまる | 作成日時：2022年9月4日 2時
