Assortment of sweets (ページ38)

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君が好き Lily_03 ページ38

目を覚ますと朝で自分は何も着ておらずベッドに寝ていた。

やってしまった。
いくら自分が好きだとはいえ、きっとリリーくんは勘違いして私を抱いていた。

それでもいいか。
自分の実らない恋にちょうどいい。

彼を起こさないように去ろうと思ってベッドから立ち上がろうと腰掛けたら

後ろからもぞもぞと音がした。

『うん...Aさん？』

リリーくんが起きてしまった。

「リリーくん、これはあのその」

そう慌ててると

『何慌ててんすか、笑』

そう言って後ろからお腹に手を回される。
やばい今リリーくんにバックハグされてる...。

それからきまってリリーくんに飲み誘われると毎回お家まで行って朝まで過ごすようになった__。

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出番終わりに何を思い出してんねやろ。
そんなことは忘れて楽屋へ戻ろうと廊下を歩いていると

「あれ、Aやん」

「あっ、川西くん！」

川西くんは同期でまだ売れてない時によく一緒に飲みに行ってた。
仕事の話から恋愛の話までよくなんでも話していた。

「ここで賢ちゃんに会うの珍しいな～よく東京いるから会わなくなっちゃったもんね、笑」

「確かにAは大阪にいる割合が多いもんな」

「今度東京行ったら美味しい居酒屋教えてよ」

「ええよー、Aの頼みやったらいいところいっぱい教えたるわ、笑」

そう言って笑う賢ちゃんと私。
あー幸せだな...この同期と過ごすなんでもない日常。

そう思っていたら

『何話してんすか』

私たちが話していた廊下近くの楽屋の扉が開いてリリーくんが出てくる。

「うん？今度二人で飲み行こうって話だよ」

「そういえばよく行ってたよな、昔も」

「そうそう、お金なかったけどその飲み会だけはなぜか毎週してた、笑」

『...へえー』

それだけ言ってリリーくんは楽屋に戻って扉をガタンと勢いよく閉めてしまった。

「リリーくん...なんか怒ってた？」

「わからん...」

モヤモヤした気持ちを抱えてしまったけど
賢ちゃんはまだこの後打ち合わせがあるようでそこでお別れして私も自分の楽屋に戻った。

『Aさん』

「リリーくん、」

楽屋で帰る準備をしていると扉が開いてリリーくんが私を呼ぶ。

『今日飲み行きませんか？』

確か明日は仕事朝早かったはず...。
残念だけど断らないと。

「あっ、ごめん明日早いから今度でもいい？」

『...嫌です』