Assortment of sweets (ページ30)

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うまくいきたい Lily_04 ページ30

Lily_Side

「お前気をつけろや」

『何が』

相方がほれっと机に週刊誌が置く。

そこには俺に関する報道が書かれていた。

『...お前こんなん信じるん？』

「いや、そうやないけど」

東京に来て女の子と遊んでない訳ではない。
でもどっかであいつが頭に出てくるからその女の子には悪いけど事に集中できないことが増えてきた。

でも俺もあいつも忙しくなりなかなか仕事がかぶることも少なくなった。
いつになったら俺の思いはあいつに届くんやろか__。

そういえば

俺と濱家さんとAで飲んだ時に俺がなんかあいつに言っていたらしいが
結局なんて言ったのかは聞けなかった。

どうせ大したこと言ってへんやろ。

そんな風に軽く考えていた。

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今日は劇場での仕事。
和牛さんやかまいたちさんも一緒で久しぶりにいろんな先輩や後輩に会えるのは嬉しい。

それに

あいつもいる。

今日は思いっきりAにくっついてやる。
嫌がられたって構わない、君が振り向いてくれるまでは__。

そう決心してソファーから立ち上がろうと思っていたら

「川西さん」

「お昼連れてってくれませんか？」

俺が見たことない笑顔で川西さんを昼飯に誘っているA。

は？
なんでやねん。
なんで川西さんやねん。

こっちはずっと会えへんくて寂しかったのに。
Aは俺より川西さんがええんか。

いつもみたいに冗談っぽく聞いてみたかったが
俺は二人の話をスマホを見てるふりをしながら盗み聞くことで精一杯だった。

ちらっとAがこっちを見た気がした。

なんや見せつけか__。

いつも俺が話しかけたら難しい顔しかしないのに。
テンションも普段より高い気がするし。

イライラしてきて
たまらず二人の間に割って入ろうとソファーから立ち上がったら

川西さんがAの頭をポンポンと撫でた。
それに対して照れているのか下を向くA。

そして足早に楽屋を出て行ったAとそれを追いかけるようについて行く川西さん。

俺はそれをただ黙って見送ることしかできなかった__。