第34話 ページ37
冬華「うん、少し高い位にしたの。」
太宰「そう。」
墓の側の木に寄りかかる。涼しい風が吹く。
最近入手した、指揮棒型のステッキ(紋章は∞)を携帯したままだな。
冬華「治の手、大きい。」
太宰「でしょ?」
冬華「死ぬまで……側にいてね。」
___その会話を聞いてるものが複数いた。
勿論彼女達の部下でもなんでもない。
太宰「真逆、君の口からそんな言葉聞けるとはね。」
冬華「ねぇ……私のこと…好き?」
太宰「ああ、勿論。」
冬華「……治。」
太宰「ん?」
冬華「風が気持ちいいね。」
今日は涼しい風が吹いてる。
今日は最高の気分だ。
2人で一緒にいる。だからまだよかった。
……まだ今は。
好きになった人が太宰さんでよかった。そして、私を好きで嬉しかった。
太宰「気分がいいね。」
冬華「うん。」
太宰「……ねぇ冬華。」
冬華「ん?」
太宰「冬華……好きだよ。」
冬華「ん……。」
太宰「……初キスって感じだね。」
冬華「うん……まあね。」
少し恥ずかしい、というか。でも嬉しい。
太宰「嬉しそう。また今度しようか?」
冬華「……うん。」
結局翌日に籍を入れることにした。
まぁ、どうせ太宰は先に書いていたりするんだろう。
太宰「……冬華。」
冬華「お兄ちゃんは喜ぶかな。」
太宰「そうだね。織田作も……喜ぶよ。」
冬華「…ん。」
双葉「(ん、これって入水する流れかぁー)」
橘「(わードキドキする!!)」
夕陽「(つーか、誰が助けんの。)」
全員−夕陽「(あ“っ)」
橘「(放置プレイ)」
夕陽「(国木田辺りが回収するな。)」
冬華「ねえ、もう夕方……帰ろうよ。」
太宰「まだだよ。」
冬華「……?」
少し不安であったが治の言う事を聞くことにした。
太宰「……はい。これ飲んで。」
冬華「……ん?これ…」
太宰「ふふ、楽しみはこれからだよ。」
ーー
少し歩くと察しの通り入水しそうだ。というかする寸前だ。
誰か助けて←
太宰「……矢っ張り君は分かってたね?」
冬華「……ん…治。」
太宰「……大丈夫。」
優しく頭を撫でてくれる。これだと安心する。
冬華「水…冷たいね。」
太宰「そうかな?私は何時もやってるから慣れてるけど。」
冬華「……私が入籍しようって言ったのが間違いだったわ。」
太宰「ほら、おいで。怖くないよ。」
冬華「……平気かも。」
治の言葉に安心した。
太宰「やっぱり、私の見込んだ女性だ。」
嬉しそうに太宰は微笑んだ。
抱きついてる彼女を見ながら。
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作者名:黄泉 | 作成日時:2018年7月21日 20時