弱虫ペダル×体調不良 (ページ36)

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真波×バス酔い② ページ36

真波side

合宿の疲れが思ったよりも来ていたみたいで、バスに乗り次第すぐに眠っていた。

少しして胃の不快感に目が覚める。

あれ？

ちょっと酔っちゃったかも...

東『アブ、アブ、アブ、アブー！！！』

隣では泉田さんが、相変わらずトレーニングをしている。

どんだけ体力あるんだこの人...

最初はそんな事思っていたが、だんだんと胃の不快感は酷くなってる。

あ...これは本格的に酔ってるかも...

体が熱くなってきて落ち着かなくて、靴を脱いでみたりいろんな体制を取る。

泉『おい真波、流石に車内で足を上げるのはよくないぞ？』

泉田さんに声を掛けられた。

真『...そう...ですよね...すみません...ッ...』

そりゃあそうだ。足を上げるなんて態度が悪い。

でも...気持ち悪い。

その後も落ち着かなくて、いろんな体制を取ってどうにか落ち着ける。

気付いたら泉田さんの方を見ていたのか、目が合う。

泉『どうした、真波。落ち着かないかあ。』

声を掛けられた。

真『......いや...酔っちゃいました...っ』

最初は黙ってだけど、ちょっとやばいかもって思い正直に答える。

泉『おいおい、大丈夫か？戻しそうか？』

泉田さんは少し驚いている。

真『...うーん...分かんないです...フゥー...』

だって...本当に分からない。

普段あんまりバスに酔わないから...

泉『これ、使うか？』

泉田さんが、エチケット袋を渡してくれた。

真『...あっ...ありがとうございます...』

泉『無理はするなよ。』

エチケット袋を見ると、自分はこれに戻すのか？とか考えてしまい、一度落ち着こう、寝ようと思い前座席のネットに貰ったエチケット袋を入れる。

目を瞑り、気を落ち着かせる。

ガタっとバスが急ブレーキをした瞬間、胃から嘔吐物が上がって来る感覚がした。

吐...く！

思わず泉田さんのジャージを強く引っ張る。

泉『真波...！？』

真『...吐...きます...ハアッ...ッウ...』

言葉にしたからかちょっと出てきてしまって泣きそうだし、口元に手を当てて必死に抑える。

泉『おい、真波！これを使うんだ！』

泉田さんが袋を広げてくれる。

真『...ウゥッ...ッウ！ゲェー...パシャパシャ...』

耐えることはできず、袋に我慢していたものを出しながら、苦しさで涙が出て来る。

騒がしかったからか前の席から荒北さんと東堂さんが振り返る。

荒『オメェら...って不思議ちゃん！？...大丈夫カア？』

東『真波！？』