8 不器用な騎士(ナイト)�� ページ9
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「はぁ…帰りたい…」
思わず漏らしてしまう弱音
ここは私のためにエミリーが用意してくれた部屋だ
イライさんが看病しに来た時に教えてもらったので、運良く逃げ込む場所があった
「ナワーブって人、私のこと絶対嫌いじゃん……。夜明けまで一緒にいるの地獄すぎるよ…。」
枕に押し付けていた顔を横に向けると、先程付けたロウソクの灯りが目に入る。
それとは対照的な外の暗さ
まだ夜は更けたばかりだ
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心地の良い夜風が頬をかすめる
「……ん…寝てた………？」
時計を見ると、午前3時だった
2時間ほど寝ていたみたいだ
「…お手洗い行こっかな。」
重い腰を上げスリッパを履く
音を立てないようドアを開けると、
壁にもたれかかり一点を見つめるナワーブがいた
「びっ…びっくりしたじゃない！
…もしかして、ずっとそこで立ってたの…？」
そうだとしたら、3時間は立ちっぱなしだろうと心配になり顔を見上げる
「…俺は見張り役だ。余計なしゃべりはしたくない。早く部屋に戻れ。」
目を合わせることなくぶっきらぼうに言い放つ
「……心配したの取り消し。」
「あ？なんか言ったか？」
ナワーブの言葉を無視し、ドスドスと廊下を進む
「おいA！待てよ！」
私に続きナワーブが付いてくる
「着いてこないで！スケベ！」
これ以上何も言われたくなかった
ナワーブの言葉は私の心に深く突き刺さってしまう
私達は多分相性が悪いんだ
待ち遠しい朝を迎えるために、なんとか避けてやりすごそう
私はぐっと怒りと涙をこらえて走り出す
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『あなたは立派なエンターテイナーね』
廊下を進み階段を駆け下りた時
不気味な声と同時に風を切る音が聞こえた
(っ…！あの時と同じだ！)
目を閉じ、腰が抜けしゃがみこむ
(怖いっ…助けて………！)
今度は確実に刺さってしまう、そう覚悟した
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「お前、ホント怒るぞ？」
背後から唸るようなナワーブの声
そして彼の左手には刃物が握られていた
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ちび(プロフ) - 続きが気になります (1月8日 8時) (
レス) @page45 id: 8dd546cbdc (このIDを非表示/違反報告)
おかさん(プロフ) - 今更ではありますが、更新、楽しみに待ってます… (2022年10月20日 5時) (レス) id: 48fcbe9d4c (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - アリスさん» 作者さんでもないのに横からすいません。その文を見た時にドキッとしてしまいました...確かに私たちが楽しんで読み進めれば主人公はその分酷い目にあう。そんな発想はなかったのでまた違う面白さが見えてきました！ありがとうございます (2019年12月14日 0時) (レス) id: 31f2218efb (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 初コメ失礼します。個人の感想ですが、何かこの作品を読んでいると犯人は私たち読者？と思いました。主人公は刺激を求めて、私たちはドキドキを求めるみたいな。この作品は私たちが楽しめば楽しむ分だけ主人公に色々な出来事が起こると思いました。変な文ですみません。 (2019年9月25日 2時) (レス) id: cf8111877c (このIDを非表示/違反報告)
桃雪 - すごい面白いです.......！ナワーブくんもイライ君も皆、かっこいいです...更新、楽しみにしてます！ (2019年8月21日 16時) (レス) id: 8a17dfcf71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむちゃん | 作成日時：2019年7月4日 19時
