38、記事 ページ39
それから宿舎へ戻ったジャパンの選手たち。
談話室に豪炎寺、円堂、一星を除いた面々が集まっていた。
明日人「あ!今日の試合のことが出てるよ!すっげーいっぱい!」
明日人がタブレットを開くと、イナズマジャパン勝利の記事がでかでかと載っていた。
剛陣「お!本当だ!俺もいるぜ!」
明日人「ええ⁉」
鼻息を荒げながらタブレットに食いつく剛陣に
明日人は姿の見えない剛陣を見つけようと顔を近づける。
よく見ると、確かにいた。奥の方に小さく映り込んでいるのが。
剛陣「こりゃ保存モンだなー!」
明日人「…よく見つけましたね」
万作「野生か…」
大はしゃぎする剛陣に一同は呆れ顔。
不動「めでてーな」
不動は荷物を持ってさっさと部屋に戻ってしまった。
剛陣「おう!サンキューな!」
嫌味を言われていることに気づかず笑って不動に手を振る剛陣。
坂野上「今の…怒るところじゃないんですか?」
Aも苦笑いしつつも、内心そんな剛陣が少し羨ましくもあった。
Aはまだペクに対して少々怯えており、スタメンに選ばれなくても最後までポジティブだった剛陣とは正反対のように感じている。
私にもこんな風に何でも笑って返せたらどんなに楽か。
明日人が記事の続きを読んでいくと、ある文章を見つけた。
明日人「灰崎!ヒロト!二人のことも出てるよ!「イナズマジャパンを勝利に導くゴッド&デビル」だって!」
そんな文章に二人が納得するはずがない。
灰崎・吉良「まとめんじゃねぇ‼」
大谷「息合ってますね!」
声を揃えた二人につくしは悪気無く言った。
灰崎・吉良「合ってねぇよ‼」
つくしにも息ぴったりで怒鳴った。
明日人「えー…そんなことないと思うけどなー。ねっ、A」
明日人は困惑しつつもすぐ近くにいたAに話を振った。
貴女「……えっ?」
だが当の本人は少しボーっとしていたため、急に話を振られてすぐに返答はできなかった。
その瞬間談話室が初めて静かになった。
Aが話を途中で切ってしまったからだ。
いつもなら、すぐに返事をしそうなものなのに。みんなもどうしたんだろうとAの方を向いた。
貴女「…ご…ごめん!何だっけ…?」
Aは正直に聞いてなかったことを謝った。
明日人「もー、灰崎とヒロトが仲良いねって話だよー!」
貴女「そ、そっか」
明日人は気を抜いていたAに笑いながら言った。
だが他の人達は心配そうにAを見ていた。
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作者名:紅葉 | 作成日時:2019年5月27日 23時