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『……シャオロンさんは、私のどこを好きになったんだろう』
思い返せば一度、顔を見て可愛いと言われた。でも本当にそこだけだろうか？
実は違うところを好かれているのではないだろうか。顔が可愛い子なんて、他にもいると思う。
『例えば……って、考えてみても思いつかないなぁ』
Aは自分がそんなに魅力的な人間であるとは思えなかった。ただの一番隊紅一点の女隊員である。
筋肉だってついてるし戦闘力だってある、シャオロンには負けるが……。
一般的にいう女らしさとはほど遠いと思う。
『考えても埒が明かないし、寝るか……』
ベッドに移動してもぞ、と布団にもぐったところではたとまだ腕に抱えたままのぬいぐるみに気づく。
つぶらな瞳と目があった気がする。
───射的屋で一目見て気に入ってしまった、唯一のぬいぐるみ。
『……ぬいぐるみに罪はないもんね』
Aはぬいぐるみを抱いて目を閉じる。
可愛いのに悪魔の羽が生えているところがちょっとシャオロンに似ている、と思いつつ眠りに落ちた。
今さらだが、シャオロンがAのことが好きなのは公然の秘密らしい。
本人はとっくに知っているのだが、ある時期から一斉にみんながシャオロンはAが好きである、という事を知ったようだ。
そこで幹部や一部の隊員たちは、かたくなにAがシャオロンに恋愛的な意味で好かれていることを当人にひた隠しにしつつ、ささやかながら応援している。
今日も隊員同士で鍛錬中である。
kn「やからここの動きは目で追うんやなくて気配で……」
『そ、それができるのはコネシマ隊長かショッピ副隊長ぐらいです……』
kn「頑張ればできるさ！」
隊長であるコネシマに1対1で武術を教わっていると、シャオロンがガラッとドアを開けた。
sya「おっす！遊びに来た〜」
kn「ちっす！じゃあ後はシャオロンに教えてもらえ、な？」
『え……え？』
急に放り出され戸惑っていると、シャオロンは真っ直ぐAのもとにやって来た。
sya「あ、Aおはよう！きょ、今日も天気いいよな」
『はぁ……外は曇りですけど』
sya「あ、そうなん？俺が見たときは晴れやったけどいつの間にか曇ったんかな？あはは」
ちら、と横を見るとシャオロンに向かってグッと親指を立てるコネシマの姿が見える。
『(売られた……)』
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詩音(プロフ) - 完結おめでとうございます！ (2022年9月18日 8時) (
レス) @page24 id: 44cf22d412 (このIDを非表示/違反報告)
インク - 面白かったです！完結おめでとうございます！ (2022年9月17日 19時) (レス) @page24 id: a2f12395c4 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - めっちゃ好きです…。これからも更新頑張ってください！ (2022年9月4日 19時) (レス) @page10 id: 44cf22d412 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：REO | 作成日時：2022年9月4日 18時
