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27話 暖かい ページ29

A視点

レコ「…んのヤロー!ヘンテコ教師!見つけたなら大声で呼べっつったべ!?」
ミシマ「おや、怒られてしまいました。」
カンナ「違うのレコさん。あのね…説明するから行こう?」
レコ「ん?そ、そうなのか…?おう…」

そんなやり取りをしながら、二人は広間へ戻って行った。

ミシマ「私も探索に戻りますかねぇ。」
サラ「ミシマ先生…ありがとうございます。」
ミシマ「私の方こそ感謝していますよ…
三人方が話に乗ってくれたので、なんとかなりました。」
ジョー「オレはなんも出来なかったけどな…」

たしかに。ジョーはウソじゃねーって言ってただけだもんね。
まぁ、なんも出来なかったって訳では無いと思うけど…

ミシマ「サラさん。なぜ、カンナさんは、アナタに聞こうとしたかわかりますか。」
サラ「え…」
ミシマ「きっと、お姉さんに似ているのですよ。だからアナタの言葉が欲しかった。」
サラ「…私が……」
ミシマ「サラさん…
ここを出るまでの間…アナタがカンナさんのお姉さん代わりになってあげて下さい。」
サラ「………!」
ミシマ「Aくんはお兄さん、ジョーくんは弟で。」
ジョー「そこは兄貴でいいじゃ無いッスか!」
ミシマ「ふふふ…では、また…」

そう言い残し、ミシマ先生もここを去っていった。
…みんなが優しすぎて、心が痛む…
優しければ優しいほど、俺の心が壊れていく…

サラ「…A?」
A「ごめん、俺…他の所に行くよ。」
サラ「A!待て!」

サラがガッと俺の腕を掴んだ。
後ろからは、ジョーの心配そうな声も聞こえる。

A「…今はひとりにさせて。」

そっと、それだけ呟いた。
サラの手が俺の腕から離れ、俺はそのまま振り返らずに酒場の方へと歩いていった。

ギン「お前、何してるニャン?」
A「…ギン。」
ギン「なんで泣きそうな顔してるワン?なにかあったなら話せニャン。
相談くらいは聞いてやらなくもないワン。」
A「優しいんだね。ありがとう。」

酒場に着くと、ギンがひとりで椅子に座っていた。俺もギンの隣に座った。

A「…でも、大丈夫。気持ちだけ受け取っとくよ。」
ギン「そうかニャン?じゃあ、手でも繋いどいてやるワン。
落ち着くまでこうしてるといいニャン。」
A「…うん。ありがとう。」

ギンの無邪気で暖かい優しさが、俺の心に染み渡る。
こうやって手を繋いでるだけで…安心する。
ありがとね、ギン。

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もみじ(プロフ) - コメントありがとうございます!最初に親友殺したのをこれでもかってくらいに後悔してます(´・ω・`) (2021年10月6日 22時) (レス) @page1 id: 3db76492db (このIDを非表示/違反報告)
あいすくりぃむとちょこれぃと - 綾瀬くん…!幸せになって…! (2021年10月6日 22時) (レス) id: 8ef3002cf4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もみじ | 作成日時:2021年9月5日 22時

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