【学パロ】一目惚れと言う名の恋【中原中也】

#17 ページ19

こんなに優しい言葉を言ってくれたのは、中也が初めてだ。

｢でも、本当よ？不幸の人材は、不幸の人材ですもの。｣

目の前の女子が、ニヤリとしながら私に向かって言う。

反抗………しないと。

中也や治に頼ってばっかりじゃあ、駄目だ。

これ以上、中也に怪我をさせたくない。

｢あら、何にも言わないの？じゃ、認めたのね。自分が"不幸の人材"ということを。｣

『違う！！私は、不幸の人材なんかじゃない！！』

私が珍しく反抗したからか、目の前の女子が凄い顔をしながら此方を見る。

｢何でそんなことが言えるの？貴方は、本当に分かっていないわね。いつも貴方といる、太宰君や中原君もいつかは貴方を裏切っていくのよ！？｣

胸に痛いくらい、響く言葉。

此処で折れたら負けだ。

『私は、治や中也を信じてる。あの二人は、裏切ったりなんかしない。』

あの日、裏切られた悲しみを、引き摺っていては始まらない。

今度は、私が中也を守る番だ。

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