Mermaid*20 ページ20
「それじゃあA、元気でな。」
『何だかお別れの言葉みたいで嫌だわ、ユシン。またいつか、会えるわ。』
「"またいつか"って……もうお前は人間なんだから、海には来れないだろう?」
『そうだったね。』
中也に肩を引き寄せられながら笑うAの顔が、ユシンの瞳にはくっきりと映っていた。
「海に戻りたくなったら、その貝殻のネックレスに念をかけると良い。私がさっき、魔法をかけておいたからね。」
『サラ、最後までありがとう。』
「礼を言われる程では無いよ、人間としての生活は、思っていたより苦なこともあるかもしれないけれど、隣にいる坊やとならきっと悲しいことも乗り越えていけると思うよ。」
サラの言葉にAは顔を真っ赤にさせ、「もう!何を言い出すの!」と、怒った。
そして、海の中へと帰っていたユシンとサラ。
二人が見えなくなった後、中也とAは二人きりになった。
「本当に、海に戻らなくても良かったのか?」
『故郷と離れるのは寂しいけれど……人間になって、中也とこうして出会えたから、寂しくないよ。』
「それは良かった。これからもずっと、一緒にいような。」
人間になって、貴方に恋して……私、今一番幸せ者な気がする。
END
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もえ(プロフ) - 紅月ミレーさん» ありがとうございます!最後は2人とも幸せになって良かったです! (2021年10月18日 7時) (レス) id: 17b4d0a3c2 (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - もえさん» 完結おめでとうございます(〃ω〃) 中也様と夢主ちゃんの幸せを願っています(^ω^) (2021年10月17日 22時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 紅月ミレーさん» なんとか陸で暮らせるようになりましたね!いやぁ〜良かったですよね! (2021年10月9日 23時) (レス) id: 17b4d0a3c2 (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - 夢主ちゃん、陸で遂に暮らせますね(*^□^*) 此れでずっと中也様と一緒に居れますね(〃・ω・〃)=3 (2021年10月9日 20時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - もえさん» 夢主ちゃん、このままユシンと一緒に海に戻って仕舞うんでしょうか(´;ω;`) 中也様と幸せになって欲しいです(〃・ω・〃)=3 (2021年10月3日 16時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もえ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mokomokohi4/
作成日時:2021年9月12日 16時