Mermaid*2 ページ2
『ここ……どこ……?』
「おい!大丈夫か?」
『ひゃあ!?』
突然、知らない人が私の顔を覗き込んできてビックリしてしまった。
今、私の目の前にいる彼は……人間?
ということは……私、ヒレじゃなくてずっと憧れだった足が付いているということ!?
「叫ぶぐらい元気なら良かったけどよ……手前、どこから来たンだ?住ン出る場所は?」
『海……じゃなくて、分からない……』
「そうか……まぁ、人には教えたくないこと一つや二つはあるか。」
ずっと、私と同じ目線で座っていたその人は、突然立ち上がった。
「おい、どうした?」
『どうしたって……何が?』
「住ンでる場所も分からない、迷子がずっとこの場所で寝泊まりするのも大変だろうから、俺が別の場所へ連れて行ってあげようと思っているンだが……その前にまず、立てるか?」
「立つ」……陸に上がってまだ一日も経っていない私には、人間の「立つ」という動作が出来ない。
さっきまでの私は、陸に憧れる人魚で、海の中ではヒレを使って移動をしていたのだから。
『手を……貸してください……』
「しゃーねェやつだなぁ。ほら、俺の手を掴んで。」
『うん……』
恐る恐る掴んだ彼の手は、とても温かくて、そして優しかった。
変かもしれないけれど私、この数分間の出来事で、名前を知らないこの人のことを、少し気になりつつある。
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もえ(プロフ) - 紅月ミレーさん» ありがとうございます!最後は2人とも幸せになって良かったです! (2021年10月18日 7時) (レス) id: 17b4d0a3c2 (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - もえさん» 完結おめでとうございます(〃ω〃) 中也様と夢主ちゃんの幸せを願っています(^ω^) (2021年10月17日 22時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 紅月ミレーさん» なんとか陸で暮らせるようになりましたね!いやぁ〜良かったですよね! (2021年10月9日 23時) (レス) id: 17b4d0a3c2 (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - 夢主ちゃん、陸で遂に暮らせますね(*^□^*) 此れでずっと中也様と一緒に居れますね(〃・ω・〃)=3 (2021年10月9日 20時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - もえさん» 夢主ちゃん、このままユシンと一緒に海に戻って仕舞うんでしょうか(´;ω;`) 中也様と幸せになって欲しいです(〃・ω・〃)=3 (2021年10月3日 16時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もえ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mokomokohi4/
作成日時:2021年9月12日 16時