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肌が震えるどころかこのまま張り裂けるのでは無いかと云うほどの殺気を向けられる。
え？私なにかしました？
「お館様！！」
「テメェ！お館様になにを！！」
なにもしてない。
だがこの瞬間皮肉にも気付いた。
恐らくこの男性が彼らの上司、もっと云えばボスであり、
Aは今彼を人質に取った敵なのだと。
そして、このオヤカタサマが彼らの意識を向ける為にこの小芝居を打ったのだと。
故に小泉A、外道になる決心をした。
「動くな、これ以上動いたら彼を爆散させる」
いいか小泉A、お前は今だけ女優だ。
「ば、爆散！？」
「私は彼らと同じ異能を持つ者。
私が触れたものは内臓が火薬となり大爆発を起こす」
壮絶すぎる異能だ。
あまりにもふざけた内容だが、この場の空気とAの「私本当にやります」という顔が相まって、
誰一人として疑う者はいない。
「貴様ァ…！！」
「お前たちが私を斬るのと、私が彼を月まで吹っ飛ばすの、どちらが速いか勝負するか？」
完全に悪役の台詞だ。
しかも気の強い顔と冷淡な声が非常に似合っている。
「…判ったら、刀を置いて跪け」
Aは知っている、こういったときは一切の情けをかけずに冷酷に振る舞うべきだと。
実際、彼らは皆、血が出るのでは無いかと思うほど唇を噛みしめ、震える手で刀を地面に置いた。
それを確認し、深呼吸をする。
「…『羅生門』」
紫色の文字列が羅生門を包む。
異能の主導権が、芥川からAへと移された。
「『その子を解放しろ』」
瞬間、操られたように羅生門が蠢き、童女を優しく地面へと下ろす。
異様な光景に誰もが言葉を失う中、隊服の彼らが気を取られている隙にAは縁側から砂利へと飛び降り、
ガン！！
お手本かと見紛うほど綺麗な土下座をした。
勢いよく頭を下げた勢いで額が庭にぶつかる。
誰かが「えっ」と声を上げた。
「誠に申し訳ございません」
赤い液体が砂利に落ちる。
ゆっくりと顔を上げたAの額は、血塗れになっていた。
「無礼な真似をお許しください」
「おい、血が」
「どうかそこの二人の男を許してはいただけませんか」
「ちょっと洒落にならない量だぞ！！」
「お望みとあらばこの指を切って」
「判った！判ったからお前土下座やめろ！！傷！！」
傷だらけの男に「女が顔に傷作るんじゃねぇ」と、手拭いを渡された。
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シア - 続き楽しみにしてます！！ (1月4日 15時) (
レス) @page50 id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - もこすけさんが戻って来てくれたら嬉しいです‼‼‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - この作品はとても面白くて大好きです‼‼‼‼特に猟犬との絡みが見ててとても面白くて楽しいです‼‼‼‼文章力がとても高いので作品に引き込まれます！最近はこの作品をモチベーションにして頑張っています‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
絵の具セット - 番外編もめちゃくちゃ面白いしキュンキュンします！！これからもがんばってください！！！更新再開待ってます！！ (2023年4月10日 20時) (レス) id: b2c10b1855 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - とっても面白かったです！続きまってます！ (2023年4月8日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年10月13日 19時
