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「いい大人が公衆の前で大喧嘩して恥ずかしくないんですか」






「A、俺の話を聞いてくれ。
こいつ、さっきとんでもないこと考えて」







「中也ね、光源氏計画なんてものをやろうとしてたんだよ」







「はぁああ!?そりゃあ手前だろ!!」







「光源氏計画…?」







いまいちよく判ってないAは不思議そうに首を傾げた。
幼い少女を幼少期から教育し自分好みに育てる、男の浪漫。
そんなもの彼女が知れば太宰は暫く無視されることになるだろう。






「兎に角、今は目立たないようにします。
…こんな姿政府上層部にでもバレたらどんな目にあうか…」







「なぁ、本当にお前政府に何したらそんな目に合うんだよ」






ここにくる前に、猟犬部隊の末広鐵腸に遭遇しかけたのは肝が冷えた。







「ま、とりあえず暫く家にいりゃなんとかなる」







「中也?」







「だ、ろ…」








聞き慣れた女の声に中也は壊れたブリキのように固まった。
太宰もハッとし、反射的にAを砂色のコートの中に隠す。







「珍しいのう、お主がこんなところにいるのは」







「姐さん…どうしてここに…」







中也の目の前には、ポートマフィア五大幹部の一人、尾崎紅葉が日傘を差しながら立っていた。
まずい、この現場を見られると色々と厄介だ。







「ふむ、太宰もいるとはのう。それになにやら怪しい雰囲気じゃ」







「ご無沙汰してます姐さん、いやぁなに、中也がいきなり道端でコケたのでそれを笑っただけですよ」








「姐さんこれ嘘ですから」







云いあいをする二人に紅葉はふふふと笑う。
そのまま帰ってくれれば良いのだが、








「それで?太宰、お主の服の下にいるのは誰じゃ?」







「…なんのことやら」








流石は紅葉、一瞬の隙を見逃さなかった。
彼女はふふふと笑いながら太宰に近づく。
太宰も一歩引く。
それを繰り返しているうちに、Aが物につまずいて転んだ。
そして、当然のように紅葉に姿を見られ…








「…」







「あの、姐さん?」








「太宰、中也、どっちの隠し子じゃ」







「「違うよ/違ぇよ!!」








「それにしても愛いのう…鷗外殿、わっちじゃ、中也の隠し子がいるのじゃが」







「姐さんんんん!!」








その後、紅葉に連れていかれたAが帰ってきたのは次の日の、異能が解けた時だった。

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もこすけ(プロフ) - 白織さん» コメントありがとうございます。あの二人は小泉も混ざるとかなりカオスになります。もう少し続くのでお楽しみに。 (2019年1月6日 18時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
白織 - リクエストありがとうございます!最初からカオスで笑いました。これからどうなるのか楽しみです! (2019年1月6日 17時) (レス) id: a1083074eb (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 雪豹さん» コメントありがとうございます。中也さん、混乱して語彙力低下してますね。笑っていただけて良かったです。 (2019年1月6日 17時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
雪豹(プロフ) - 中也の「…ごめんちょっと訳判らねぇや」で、吹いた(ノ∀≦。)ノ (2019年1月6日 17時) (レス) id: 5c79542a8a (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 玲衣さん» コメントありがとうございます。制服で夜の街を歩いたせいで太宰さんが死ぬほど職質を受けた事件です。危ない絵面に見えたのでしょう…。 (2019年1月4日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もこすけ | 作成日時:2018年12月9日 11時

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