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扉をぶち破ったのはポートマフィアの広津だった。
その後ろから敦がひょっこり顔を出す。
「Aちゃん、大丈夫！？」
「敦…これって」
「うん、なんかマフィアと協力しろって社長が！」
「あぁ、互いの面子があるからね…」
「はぁい、元気かい？おや、銀ちゃんも居た。ビンゴだ」
開いた扉から顔を出した太宰が縛られた二人を見て、指を鳴らす。
すると、外からなにかを切り裂く音と悲鳴が聞こえる。
「芥川君、あんまりやり過ぎないでよ」
「芥川来てるのか…」
苦手な相手がいる事に苦い顔をする。
妹が拐われたら兄が出るのは当然なのか。
それにしても殺りすぎではないだろうか。
「おーいじーさん、銀の奴いたか…ここ、ここ小泉A！！」
覗き込んだ立原はAの顔を見るなり絶叫した。
「拐われたの小泉Aかよ！早く云えよぉ！！」
「…なんだコイツ」
不服そうな顔でAは立原を一瞥する。
その時、ずっと部屋の端でこの事態に混乱していた男がぐっと前に出る。
「な、にがマフィアだ、なにが探偵社だ！！」
逆上した男の右手には、ナイフ。
その矛先は、A。
あ、やばいと思うと同時に隣に居た人物が消えた。
「ッ、がはッ！」
ぴしゃりと顔に生暖かい液体がかかる。
目の前で喉から血を流した男が倒れていくのが見えた。
「大丈夫ですか」
「…あぁ、うん。ありがとう」
細い短刀を持った銀がこちらを見下ろす。
殺さない程度に振るわれた一撃は男の喉を的確にかき切ったのだ。
顔半分が血塗れになったAを見て太宰が口笛を鳴らす。
「うわぉ、スプラッタ」
「あっ、あの、弁償します」
「いや、大丈夫、助けてくれてありがとう」
血塗れになった顔を拭いながら縄を切ってもらう。
漸く自由になれた。
「はぁ…腕痛い」
「なまってそうだねぇ」
手をコキコキ鳴らしていると、こちらにナイフ片手に向かってくる男がいたので試しに肘で殴ってみた。
「あ、大丈夫です」
「…みたいだね！」
「…すごいですね」
太宰と銀の生暖かい視線を浴びながら、血で濡れた髪をかきあげた。
その後、探偵社だけでなくマフィアに手を出した男達は二度とヨコハマで見ることはなかったらしい。
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もこすけ(プロフ) - 有栖さん» リクエスト承りました。嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2018年8月13日 6時) (
レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
有栖(プロフ) - リクエストです。薬か何かで小泉ちゃんが5歳くらいになって、武装探偵社で天然笑顔や、寂しがり屋を披露して太宰さんの事をお兄ちゃんって呼ぶって感じのお願いします!!!!!多めですみません！この作品めっさ好きです！ (2018年8月12日 23時) (レス) id: e65e94b2de (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - ゼロレールさん» リクエスト承りました。わざわざコメントありがとうございます。感謝します。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロレール(プロフ) - リクエストいいでしょうか？以前にやった幼い太宰さんの逆トリと同じで、幼い中也さんの逆トリお願いします。後、前回コメントができず、すみませんでした。リクエストは無理でしたらスルーでも構いません。よければ宜しくお願い致します。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 3e587b9082 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 千晴さん» こちらこそありがとうございます。 (2018年8月6日 17時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2018年7月22日 21時
