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続56話 ページ7

ナッシュが狼狽える自分達に向かって言い放つ。









「さすがにサルでももうわかったろう?

お前らがあの手この手あがこうが

オレがちょいとパス出しゃ終わりなんだよ。

シルバーを止めようとすりゃあ他が止められねぇ。

他を止めようとすりゃあシルバーが止められねぇ。

要はサルの浅知恵なんざ役に立たねぇほど

根本的に格が違うんだよ」









まるで底辺を這う虫を見るような眼。
冷たく、どこまでも見下している。









「よかったなぁ前半は希望が見えてた。

いけるかもと思ったろう?勝てるかもと思ったろう?

うれしいぜ、そのために前半は抑えてプレイしてたんだからよ」





外道が、藍澤が下唇を噛みしめる。
ここまで計算のうちだとは思ってなかった。









「ここからは歯ぎしりしながら思うぞんぶん絶望してくれ。

ざまあみやがれサル共が!」









藍澤は神経が逆撫でされるのを感じた。
そして思った、この男は一番嫌いなタイプの人間だと。








「ほんっとうに…最悪」









そこからはただ一方的に蹂躙されるだけだった。
努力も声援も無意味と言わんばかりに点差は開き続けた。









「何か、何か策はないのか!?」









雫の叫びに藍澤は考え込む。
橙山も黙っている。
策はいくつかある、だが、どれも焼け石に水だ。
今の自分では最善策が見出せない。
"今の"自分では、ダメだ。









「【冷たい眼】を使えば…」









あの最善策を見出せる眼の力を使えば、
もしかしたら勝てるかもしれない。









「駄目、使っては駄目。

約束なんだもの、私は私の力で…」









その時、ふっと思いついた。
もしかしたら自分では考え付かないことを、
自分だけでは思いつかないことが分かるかもしれない。








「日奈…このタイミングで、誰をゾーンに入れますか?」









さっきからずっと黙っていた妹。
こうして静かにしている妹は何かを考えているのだ。









「日奈、私に力を貸して」









俯いていた橙山が顔を上げた。
その顔は、まるでいたずらを思いついた子供のような表情だった。









「私に任せて!良い作戦思いついちゃった!!」









橙山は満面の笑みで笑った。

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もこすけ(プロフ) - ミオさん» コメントありがとうございます。ひっそりと書いていました。嬉しいお言葉をありがとうございます。これからも頑張ります。 (2020年5月11日 19時) (レス) id: 102f3088ed (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 黒バスも書かれていたんですね……とても面白かったです。どの作品もしっかり考えて作られていて、すごいと思います。これからも頑張ってください! (2020年5月7日 19時) (レス) id: 244e2b34cf (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 今井 明希さん» 読んでくださりありがとうございます。少しずつ頑張らせていただきます。応援、ありがとうございました。 (2020年5月1日 12時) (レス) id: 102f3088ed (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 昨日と今日でいっき読みしちゃいました、、、続編おめでとうございます!続き頑張ってください!待ってます!! (2020年4月30日 0時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - ややるるさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2018年7月7日 0時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もこすけ | 作成日時:2017年3月9日 16時

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