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“おめでとう 藤ヶ谷”




ひと欠片だけのケーキの上には収まりが難しかったのか若干傾いたメッセージ入りのチョコプレート。



甘い匂いの正体はケーキだった。



そしてオレの家を訪ねていた人物も、北山だった。







「……ん、ぅー……」






オレの独り言の声に反応したらしい北山が眉根を寄せて唸り、徐々に瞼を開ける。



どうしていることが正解か分からなくて結果、動けずその場に突っ立っていることしか出来なかった。






「……あれ……ここ……オレ……」





キョロキョロとオレの部屋を見渡していたが、次第に状況を把握したらしく見る見るうちに驚いた顔になっていく。




「……ごっ、ごごごめん……!!
オレっ……!」


「……あー、なんでこうなってる?
てか酒くさ……」


「……そ、それは……その、」





北山は眉尻を下げ、気まずそうに口を開閉しているけれどそれは音にまではならず床に落下した。




「……た、誕生日……おめでとう」


「……えっ、?」


「ほんとは……その、もっとちゃんとしたサプライズでビックリさせたかったんだけど……」


「……う、うん」


「ち……違う意味でビビらせたというか……」







……まあ、確かに……。




知らない間に上がり込まれてケーキ広げられて挙げ句爆睡って……



サプライズ以上に色んな意味でビックリしたんだけど……。



完璧じゃない感じがある意味、北山らしいというか。



あ、一応これ褒め言葉だから。







「……実は今日、前々から薮に飲み誘われてて。
そこに久し振りに会う先輩も合流してさ……」


「……うん」


「どうしても大事な仕事の話がしたいって言われて……どうにか少し前に抜けてこれて……。
本当はちゃんと日付変わったらすぐ祝いに来たかったんだよ」


「じゃあ……忘れてたとかじゃないの?」


「そんなことあるかよっ……!
ただ、今年は……何も言わずに急に祝って驚かせよって……思ってて……」





シュン、と怒ったつもりはないのにテーブルのすぐ近くで正座して項垂れている。

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作者名:askiiii...xxx | 作成日時:2019年6月25日 23時

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