ポックリ逝って文スト×4 Second (ページ23)

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ポックリ７３ページ23

これまでに社員の中で太宰の前職を当てた者はいない

そして敦と茶那は今日入社したばかり

消去法で行くと一人しかいない

皆が視界に自然とその人物を移す

その先には

枯『いつも太宰がご迷惑をおかけしており誠に申し訳御座いません』

女給「いえ、そんな・・・」

角砂糖を四つ入れた紅茶を手に女給さんに頭を下げる累音の姿が

そんな事御構い無しに敦が飛びつく

敦「枯巣哭さん！」

枯『なぬ？！』

敦「太宰さんの前職を教えて下さい、御願いします！」

そう叫んで敦が彼の目の前で美しい土下座を見せる

累音は心底嫌そうな顔をした

言っておくが此れは「俺の方が土下座上手だし」と言う顔だ

枯『そんなに知りたいの？』

敦「御願いします！」

枯『じゃあ俺の前職分かったら良いよ』

⚠無限ループの可能性あり⚠

敦「大学生！」

枯『違う』

敦「飲食店アルバイト！」

枯『ちぎゃう』

敦「高校生！」

枯『ノーン！』

敦「ニ、ニート！」

枯『ニート：NEET：not in education, employment or training

家事、通学、就活などをしようとしないで職業訓練も受けていない者の事を言うね

あれ、じゃあちょっと風呂掃除やってればニートじゃないじゃん

まぁいいや違うから

敦君、相手を良く観察する事が大事だよ！』

敦「か、観察・・・」

敦は暫く累音を見ていたが・・・

敦「ゴロツキ・・・」

沈黙

その場の全員が笑いを堪えていた

枯『あー、取り敢えず理由を聞こうか・・・』

敦「髪と目の色と、雰囲k 枯『大不正解』」

確かに、十二の少年の姿にしては目付きがやけに悪い

髪色はというと、純日本人らしい漆黒だが、毛先が血に染まったかのように赤い

瞳は右目だけ赤という何とも厨二病極まりなくもない姿だ

其の上実年齢は二十歳

分からなくもなくもなくもなくもない

其の時、谷崎の携帯が鳴った

依頼の電話だ

皆が支払いを済ませ(太宰はツケ)店を出る直前

敦が太宰に尋ねた

敦「太宰さんは枯巣哭さんの前職って知ってるんですか？」

太「正直、私もよく分かっていない

専属医と言っても、見張り番の様なものでね」

敦「見張り番て真逆・・・」

太「私の自. 殺癖を見兼ねたのだろう

私がいなくなったりした時彼が真っ先に見つけにくるんだ」

敦は思った

あの人、国木田さんとはまた違った苦労人なんだなぁ

四六時中太宰さんと一緒に居なきゃいけないだなんて(超失礼)