ポックリ70 ページ20
敦「ば、バイトさんもグルだったって事ですか・・・」
国「小僧、恨むなら太宰を恨め。
然もなくば仕事斡旋人を間違えた己を恨め」
敦「ってことは此れって・・・」
太「言っただろう?ちょっとした試験があるって」
一『つまり、入社試験・・・?』
社「その通りだ」
近くのドアの奥から、低い声が響き渡った
社「そこの太宰めが、有能なる若者がいると言う故・・・
その魂の真贋、試させて貰った」
太「いやね、君達を社員に推薦したのだけれど、茶那ちゃんはともかく
如何せん君は区の災害指定猛獣だ
保護すべきか否が、社内で揉めてねぇ・・・」
私、参加する必要あったか?
国「それで社長、どの様にご判断を?」
社「・・・太宰に一任する」
太「お任せください」
敦「それじゃあ僕に斡旋する仕事って・・・」
一『敦、合格だよ!』
太宰さんが振り向く
太「武装探偵社へようこそ、中島敦君、一律茶那ちゃん」
敦「いやいやいやいや、こんな無茶で物騒な職場、僕には無理ですよ!」
太「皆を守るために爆弾に覆い被さるなんて、中々出来る事じゃ無い」
ナ「そうですよ、ナオミ、感動しちゃいました!」
太「君なら大丈夫だ」
敦「でも・・・」
____社長室____
社「待たせたな」
枯『いえいえ・・・彼女、この仕事にぴったりでしょう?』
社「今試験が終わった故、顔を見せたらどうだ?」
枯『そうですね、エアコンも直さなきゃ・・・』
社「宜しく頼む」
枯『太宰さんもびっくりするかなぁ』
__________
敦「選択肢ないじゃ無いですか・・・!」
一『ま、諦めて受け入れようじゃないか!』
「そうそう、人生には諦めってもんが大事なのさ!」
突如、何処からか声が響いた
年端も行かぬ子供の様な声だ
だが少し大人びて聞こえる
その時子供が一人、茶那の前に飛び出した
枯『よっ!相変わらず馬鹿やってっかー?』
一『な、お前…累音だな』
枯『大正解!君の大親友、累音君だよ!』
一『黙れ』
感動の再会など無いわ
ふと、累音が振り向く
枯『それと、太宰もな』
太「・・・君は、何も変わっていないね」
太宰に頭を撫でられ、累音が気持ち良さそうに目を細める
その様子を国木田が気味悪そうに見る
一『あれ、お前太宰さんと知り合いだったんだ』
枯『まぁな』
一『てか累音って』
枯『後で纏めて説明するからちょっと黙れ』
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作者名:chizomeと818猫とプチネコと茶々と___。 | 作成日時:2019年6月9日 12時