ポックリ51 ページ1
荒覇吐は___中也だった
中「俺の記憶は人生の途中からしか存在しねぇ・・・衝撃で記憶を失ったアンタとは違う
八年前のあの日以降にしか人生そのものがねぇんだ
それ以前は・・・・・闇だ」
彼はゆっくりと話し始めた
その様子を蘭堂は微笑みながら見ていた
中「何処だか分からねぇ闇の中に、ただ浮かんでた
その空間に誰かの手が封印を破って侵入し、俺を外の世界に引っ張り出した
あの手はアンタだな?」
中也が蘭堂を見上げる
蘭堂はただ、笑っている
中「アンタは何処で俺を見つけた?それを知る為に、俺はこの事件を追った
さぁ、全部吐いて貰おうか」
蘭「無論、無論。教えるとも・・・君には其れを知る資格がある。
しかし口で説明するより、見た方が早かろう。
___此れが八年前、私が君にした事である」
刹那、深紅に包まれる世界
太「な・・・此れ真逆、蘭堂さんの異能・・・?
此処まで大規模な亜空間転送が可能なんて・・・」
浦『太宰さんも知らないって事は、こんな大規模な異能をずっと組織に隠してたの?』
蘭「つい最近思い出したのである。私の・・・真の名と共に」
太「真の名?蘭堂さん、貴方は__」
蘭「私の名は蘭堂では無い」
太宰の問いを遮って蘭堂が答える
蘭「蘭堂という名は所持していた遺品の綴りを見た仲間が名付けたものである。
・・・そして真の名を思い出した時、私は決意した。
今回の謀略を。
神を騙り、悪魔を使役する事を。
全ては中也くん____
君を探し出し、そして殺すために」
そう言いつつ蘭堂は異能を発動させた
異能の攻撃にいち早く気付いた中也は異能で防御しようとした
・・・が
中「ぐぉア?!」
中也の体がくの字の曲がり、後方へと吹き飛んだ
浦『中也さんっ!!』
鳴子が叫ぶ
驚いた様子で太宰が振り向く
太「何故異能で防御しない・・・?!」
蘭「出来なかったのだ
空間そのものを衝撃波として叩き付ける私の攻撃は、どの様な物理法則の影響も受けない」
浦『そ、そんな・・・』
慌てた様子で鳴子が振り向く
そして中也の方へ走り寄った
浦『ち、中也さん、血が・・・』
その時、背後に異様な気配を感じた
恐る恐る振り向くと、霧の向こうから奴は現れた
「懐かしき、懐かしき顔が居りよる
小僧、小僧・・・息災か?
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作者名:chizomeと818猫とプチネコと茶々と___。 | 作成日時:2019年6月9日 12時