隣は、零。【ゼロの執行人】 (ページ43)

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Episode41 ページ43

(間近で……こんなことを見れるなんて……)
ドライブテクニックが凄まじく、雨宮榛奈は思っていた。

だが、後ろから来ていた________

体勢を立て直し、アクセルを踏み込む。加速させ、モノレールから引き離した。
(死ぬかと思ったぜ……)
端を通り終わると、コナンは未だにハラハラしていた。

「で？どうする？！」

「安室さん！あの建設中の建物に向かって！」

車を走らせていくと、建設中の建物を見つける。コナンはそう指示した。
「…分かった！」

建築中のビルにあるエレベーターへ入り、ホッと一息。
「…間に合うのか？」

「このビルの高さと、カジノタワーまでの距離を考えると、後1分後にここから加速出来れば………」

そう言って、スマホのタイマーをセットした。スタートをタップし、カウントダウンが始まる。
(頼む………間に合ってくれ！蘭！)
心配していると、安室透は言う____

「…愛の力は偉大だな」

「前から聞きたかったんだけど、安室さんて、彼女いるの？」
さらっとコナンが言っていて、私は驚いた。何て言うのだろうか……

「フッ______」

鼻をこする。優しく、右手でハンドル…左手でレバーを握る。
「僕の恋人は______」

____この国さ

「行くよ……安室さん！」
「一ミリでもいい、ずらせるか？」

「そのつもりさ、_______五！」

コナンはカウントダウンを始めた。

____四、三。

後輪から煙が立ち昇る。カウントダウンするコナン。

それに、対して安室透はじっと前を見据える。

「_________...」

チラリと舌をのぞかせる。そして、カウントはゼロに。

ゼロ________ッ！！

そう言って、車を走らせる。だが、コナンはあることに気付いた。
「高さが足りない…！」
カジノタワーの高さに足りなかった。「上等だ！」と言って、安室透は急発進させる！

コナンは靴のスイッチを入れ、サッカーボールを出す_____

「いっけぇぇええっ！！」

そのボールはカプセルに当たったと同時に爆発し…花火が上がる！

____ブチッ！

つけていたシートベルトが捻れ、ちぎれる音がした。
「……！！」
安室透はコナンに手を伸ばす。腕を掴むと、引き寄せる。

パン_____ッ！

とっさに拳銃を出し、目の前にある窓ガラスを割る。
「……A！」
飛んでくる窓ガラスの破片を前にして叫んだ。守ろうとしている雨宮Aがいたのだった。

________！！

目の前で、雨宮Aが怪我をしてしまう。肩や腕、様々なところから血が流れる。
(クソッ……！！)
安室透とコナンを窓ガラスの破片から守ったのだ。

(この血って……安室さんのじゃない？！)