Episode32 ページ34
「…しぶといな!」
日下部検事は声を荒げて対抗していた。その声が聞こえ、降谷零は走る。
______!!
雨宮Aの姿があり、血相を変えて日下部検事との間に入る。
(A……!)
ぐいっと腕を引っ張り、降谷零は雨宮Aを引き寄せた。
「降谷さん……!」
雨宮Aを片手で抱える。こちらへ突っ込んできた日下部検事を避けて、蹴りを入れた。
(くっ……!!)
蹴りを入れられた日下部検事は歯を食い縛った。
“降谷零”は目付きを変え、日下部検事を見下す_____
「…僕の“もの”に触れないでいただきたい」
そう言われ、雨宮Aは腕の中で驚いた顔をした。
(………!!)
蹴りを入れられた際、ポケットに入っていた携帯が床に飛ばされたのをコナンが拾う。
「あれれー?何で、これを見てるのー?」
子供っぽくコナンは言いながら、拾った携帯を見る。日下部検事は携帯がないことに気付いて、コナンを見やった。
「…NAZU地上局で見られるデータだよね?」
____[[rb:日下部検事 > テロの犯人さん]]
フッと勝ち誇った笑みを浮かべるコナン。後ろには降谷零がいるため、逃げられない。
「まさか、日下部検事。貴方だったとはね」
「……何だね、君たちは」
「もっと早く気付くべきだったよ。アンタが申請した証拠一覧を見た時にな……」
証拠一覧にあった現場鑑識写真を思い浮かびあがる。その中に、圧力ポットの一部があった。
「あのガラス片は、犯人しか知り得ない本当の発火物の一部だったんだ。
アンタはそれを証拠申請をしてしまった。発火物がまだ“高圧ケーブル”だと思われている時にね!」
その時、新一のスマホが鳴った。「ナイスタイミング!」と言いながら画面を見せる。
「去年、起きた“NAZU不正アクセス事件”の公判資料だ。アンタが担当した」
画面をスワイプし、“検察官・日下部誠”と書かれた箇所を見せた。
「その手口は_____」
コナンが言おうとした時、雨宮Aは察した。
「Norを使った不正アクセス……自分が担当した事件の手口を使って、サイバーテロを働いた」
スラスラと言う雨宮Aに、コナンと降谷零は目を丸くしていた。
「でも、それに誤算が生じた……NAZUではすぐに犯人を追跡するシステムが完成していた」
「ということ、でしょう?コナン君」と雨宮Aが言うと頷いた。
「それを知ったアンタは、バグで作ったNorでアクセスし、IOTテロに見せかけて上司のスマホを発火させたんだ」
コナンが話している中、降谷零は雨宮Aを見ていた。言っていたことに驚いていた。
________!!
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作者名:零月 | 作成日時:2018年4月16日 19時