Episode29 ページ31
「………!!」
とっさに身をかがめて車体の下をくぐる。ボードを蹴って跳ね上がらせてガードレールの上へ。
停車している車を飛び乗って、加速していると、頭上で衝突する音が聞こえた。
前方から車が迫ってきていて、コナンは驚いて手も足も出なかった…
(マズい……!!)
ガシャーンッ!
安室透は、その車に自ら衝突しコナンを助ける!
「…安室さん!!」
コナンが叫ぶと、安室透はヒビが入ったガラスに拳をぶつけた。
「…行け!!」
頷いたコナンは、通りに出て疾走すると後からRX-7がついてくる。
「____________...」
阿笠邸_______
無人探査機“はくちょう”が今夜帰還するとあって、テレビ局は特番を組んでいた。
_____長野県の国立天文台です
それを見ているのは、歩美たち。釘つけになっている。
「もう、こんな時間じゃ。送っていくぞい」
歩美たちはまだ見たいようで、「テレビ中継見せてくださいよぉ」と言っている。
「ダメよ、家で見なさい」
「そんなぁー、灰原さん……」
すると、阿笠博士のスマホが鳴った。その電話はコナンからだった。
「あぁ、それなら今、子供たちが中継を観たがっててのぉ。……ん?大気圏突入までの時間?」
阿笠博士のやり取りを聞いて、灰原は聞き耳を立てた。
_____工藤くん?
「何っ!?後、残り1時間弱!?」
電話をしていると、安室透が走らせている車が追い付いてくる。
「コナンくん、犯人は……!」
「あぁ、NAZUに不正アクセスして落とすつもりだ!」
電話から伝えられたことを打ち明けると、安室透は驚いた。
「まさか…!
「…お父さん!」
不起訴になった毛利小五郎は釈放された。蘭は涙を流しながら、走る。
「心配かけたな、蘭」
「それと…英理もいろいろすまんかった」
そう言うと、「何言ってるの」と妃英理は微笑んだ。
「良かったねぇ…蘭!」
嬉しそうな蘭を見て、園子は微笑ましそうに見ていた。
「そうだ!この感動シーンを推理オタクにも送ってやろ」
そう言い、カメラを出した。入りたそうにしている高木刑事に「しっし…っ!」と園子は手を振る。
「はい、チー________」
写真を撮ろうとした時、電気がぷっつりと切れた。
______!?
蘭たちと一緒にいる私は、降谷零に伝えようと携帯の電源を入れた。
「繋がって…!」
『…A!?』
「お願いだから、聞いて!警視庁で“停電”が……!」
『何……!?』
携帯越しから、車のブレーキが聞こえる。曲がるのだろう。
『今、何処にいる?!』
「警視庁です…!」
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作者名:零月 | 作成日時:2018年4月16日 19時