𝐒𝐭𝐨𝐫𝐲 21 ページ21
｢ペンギン行けるか！？｣
｢敵が多くて通れん！ベポは！？｣
｢おれも難しいっ｣
そう焦りの募った声が飛び交い、無意識に、身体が動いた。
｢トラスフォルマーレ:ジェンツー！そいやっ！｣
最近では、変化したい種類を口にすることで直ぐになりたいものへと変化出来るようになった。
想像しなくていい分、変化までの時間が短縮される。
ポンッと変化し、一番身体能力がいいと言われるその身を活かして、グッと脚に力を込めて扉の隙間から飛び出した。
腹で滑り、フリッパーで床を掻いて敵の足下をすり抜ける。
｢っチィオ！？｣
敵の足下をすり抜けてくるチィオの姿を目に留めたペンギンが驚きの声を上げる。
｢キャプテンのことは任せてっ！！｣
｢すまん、頼んだ！！｣
ペンギンの言葉を背に受けてチィオは欄干から勢いよく飛び出した。
｢トラスフォルマーレ:コウテイ！そいやっ！｣
海中へと潜る直前に、また身を変化させる。
水深500m以上潜水できるという“コウテイペンギン”であれば、大丈夫だろう。
どこだっ！と身を沈めつつ辺りを見渡す。
急げ、急げっ！！
お願い、耐えててキャプテン！！
チィオは焦る気持ちをグッと抑え込んで、潜る。
｢見つけたっ！｣
陽の光がもうさほど届かない所で、沈みゆくローの姿を確認する。
さらにグッと速度を早めてローに近付けば、パチリと目が合う。
よかった！まだ意識はある！
そうチィオは安堵してローの背後に周り、襟首を咥えて思い切り水を掻く。
｢キャプテン頑張って！｣
お願い間に合ってと上へ上へ浮上するが、ゴポリ…と水を吐く音がした。
イヤだ、待って、もうちょっとだから…。
ザバリと海面へと浮上し、ローの身体を、顔だけでも海面から出せればと藻掻くが、体格差が酷くて力の抜けきった身体は重く支えてあげることが出来ない。
｢ぺんぺん！お願い助けて！ペンギンっ！！｣
そう叫べば、こっちはもう大丈夫だから行け！とシャチの声がして、ふっと人影が落ちてきた。
ドボリとそばに沈みこんで、下からグッとローの身体が持ち上げられた。
ペンギンがローの様子を見て焦り、早く引き上げてくれ！と叫ぶ。
おれだけでいいからベポ行け！と聞こえてきて、縄が投げ込まれた。
小さくなって！と言われ慌てて変化すれば、ローと共にチィオはペンギンに抱え込まれ、甲板へと引き上げられた。
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もふもふ子(プロフ) - 李空さん» pixivの方で読んで下さったのですね！こちらにも訪れてくださりありがとうございます♪面白いと言っていただけてとても嬉しいです(*^^*) (2023年2月6日 23時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
李空(プロフ) - pixivで読んだけど面白い (2023年2月6日 4時) (レス) @page3 id: 36ef557338 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - つばめさん» もっともっと見ていたいと思って頂けてとても嬉しいです！夢主さんがまだ人の姿に戻れていませんので、まだお話は続きます！この先どうお話を書いていこうか今ちょっと詰まっているので、気長に更新をお待ちいただけると幸いですm(*_ _)m (2023年1月27日 0時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - まだ更新有りますか？ もっともっと見ていたいです (2023年1月25日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - にゃーちゃんさん» ありがとうございます！とても嬉しいです♪のろのろ更新ですが、頑張って書いていきますね(*^^*) (2023年1月20日 19時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年11月3日 16時
