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｢シャチさんっ！｣
毎日目にする、トレードマークの帽子。
震える身体を叱咤して、伸びてくる手を避け足を踏み出す。
できるだけ大きな声で名を叫べばその声に気付き、こちらを振り向いた胸の中へと飛び込む。
ベルーガ！？と驚きながらもちゃんと受け止めてくれた。
優しく腕が回されて、どうした？と問われた所で、逃げるなんてヒドイなァ…と男たちがやって来た。
それになるほど…とシャチさんが呟いて、サッと私の身体を背に庇う。
｢なーにアンタら。ウチの子になんか用か？おれでよければ相手するぜ｣
｢は？誰だよお前。用があるのはソッチ｣
そう言ってシャチさんの横から腕を伸ばしてこようとする男の顔を、ガッとシャチさんが掴んだ。
｢可〜愛いおれの妹分に手ぇ出そうとすんじゃねェよ｣
ギリギリと…、音が聞こえてきそうな程に手に力が込められているのが分かる。
普段の陽気な彼からは想像できないくらい怒気が放たれていて、見えることのないサングラスの奥の瞳は、きっと鋭利になっていると思う。
｢あいにくコイツの隣も、前も後ろも、もう埋まってまーす。アンタらはお呼びじゃねェんだ…よっ！｣
ゴッ！と、音がした。
急にころりと態度が一変したと思ったら、顔を鷲掴んでいた手が離れてグッと胸ぐらを掴んで引き寄せ、シャチさんは頭突を食らわした。
男はヒィッ！と悲鳴を上げ、鼻を押えて倒れ込む。
倒れた男を取り巻きの男たちが抱え上げて、覚えてろよ！とありきたりな捨て台詞を吐いて去っていった。
それを見送り、シャチさんはフンっと鼻を鳴らして、私と向き合った。
｢怖かったろ。よく走ってこれたな｣
ちゃんと助けを求めることが出来て偉いと、まるで幼子を褒めるかの様に言って、ポンポンと帽子を叩かれる。
それに、じわりと視界が歪んできた。
そんな私に気付いたのか、んっ…と言ってシャチさんは両手を広げる。
｢ペンギンじゃなくでも大丈夫なら、おいで｣
｢っシャチさん…｣
その胸に、堪らずに飛び込めば優しく包み込んでくれて、スンスン鼻を鳴らす私の背を摩ってくれる。
大丈夫大丈夫、偉かったななどとずっと言葉を掛けてくれて、身体の震えが収まるまでシャチさんはずっとそうしてくれていた。
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もふもふ子(プロフ) - モノクロさん» すみません！コメント見落としていました( ;´꒳`;)リクエストありがとうございます！頑張って書きますので、待っていてくださいね♪私のお話でもっとペンギンを好きになってもらえたら嬉しいです！ぜひ結婚を前提にお付き合い下さい( *´꒳` ) (2023年1月20日 19時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - 初コメお邪魔します。リクです。ベルーガちゃんと、ペンギンの共闘かペンギンをベルーガが庇って怪我しちゃう的なヤツ書いてほしいです。作者様の書くペンギンかっこよすぎです。結婚前提に付き合ってください。 (2023年1月3日 19時) (レス) id: 668dfd3812 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - ライキさん» 喜んで頂けてよかったです(*^^*)リクエストありがとうございました！書いていてとても楽しかったです♪またお話を更新した歳はぜひ覗きに来てくださいっ (2022年11月19日 11時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ライキ - うわぁぁぁぁぁぁぁありがとうございます！！！！すごくすごいです！！語彙力がなくて申し訳ないんですけど…もうほんとに！！かわいいです！、ありがとうございます！ 理想以上すぎて！ありがとうございます！ずっと応援させてもらいます！！！ (2022年11月18日 18時) (レス) id: c3cdfe919e (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 防弾チョッキ（初心者）さん» そう言って頂けて嬉しいです！ホッとしました( ´▿` )リクエストありがとうございました！また更新した際は、ぜひ覗きに来てください♪ (2022年11月10日 18時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年10月26日 20時
