雛鳥の足跡…37こ ページ38
マルコにAを任せるとナースは言い、今は大丈夫だが、凄く寒いと言っているから熱が出るかもしれないと引き継がれ、マルコは頷く。
｢何かあったらすぐマルコ隊長に言ってね。彼、船医でもあるから｣
そう言ってもう一度Aの額に手を当てながらナースは言って、初めて知る事実に、船医なんだ…とAは驚く。
よろしくねとナースの言葉を最後にマルコはAを抱き上げて船医室を後にした。
Aの部屋へとくれば、そっとベッドに降ろしてくれる。
ちょっと待ってろと言って部屋を出て行こうとするマルコに、ぞっと寂しさが襲い慌てて大きな手を取れば、マルコは眉を下げ困ったように笑う。
すぐ戻るからと肩を押しベットへと沈み込ませ、毛布をかけて頭を撫でてやれば、しゅんと大人しくなった。
一度部屋を出て色々と準備をして部屋に戻れば、Aは眠っていて毛布を整えてやり、椅子とサイドテーブルをベッドの側へと持ってきて、Aの様子を見つつマルコは書類と睨めっこを始めた。
少し部屋を空け戻って来れば、少し苦しそうに荒くなりだした寝息にAの側へと寄って額に手を当てた。
｢A、ちょっと起きてくれよい｣
その声と揺すられる感覚で目を覚ませば頭がボーッとし、背に手を当てて起こしてもらえば、くらりと目眩がした。
｢熱が出てきたから薬を飲んだ方がいい。その前に少しでいいから腹に入れてくれ｣
差し出されたのは湯気の立つスープ皿。
こんな夜中に作ってくれたのかと申し訳ない気持ちになれば、コック共は喜んで作っていたとマルコは笑った。
一口啜れば空っぽの胃に染み渡り、ほぅっと息をつく。
スプーンを進めて完食すれば、食欲はあるようだなと頭を撫でられ今度は薬と水を差し出される。
ちゃんと飲んだのを見届けられ、またベッドへと身を沈めれば額に濡れたタオルを置いてくれた。
｢マルコさん、寒いです…｣
そう訴えるAにもう一枚用意していた毛布を掛けてやるが、それでも寒い寒いと訴えてくる。
熱が上がる悪寒は毛布ではどうこう出来るものではなく、可哀想だなとカチカチと歯を鳴らすAの頬を撫でてやれば、その手に縋るように擦り寄ってきて、可愛いと、庇護欲が湧いた。
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
