雛鳥の足跡…30こ ページ31
｢親父いぃぃ！マルコがAを襲ってるぅぅぅ！！｣
｢んなっ、ちょっと待てよい！！｣
そう言って二人はバタバタと走り去っていく。
遅れてAも追いかけていけば、そこには様々な医療器具を持ったナースたちに、セクハラは多少許されても襲うのは絶対許さないと、マルコが追われていた。
どうしようかとぼーっとしていると、後ろからひょいと摘み上げられる。
｢し、白ひげ様…｣
｢グララララ。愉快な眺めだなァ｣
誤解だ！と言いつつナースにボコボコにされているマルコを見て、申し訳ないなと思う。
｢どうしましょう。誤解を招く原因を作ったのは私なんですけど…｣
｢ほっとけほっとけェ｣
そう言って甲板の中央の椅子に座り、膝の上にAを置く。
白ひげがそう言うなら…と、雲が流れる青々とした空を眺める事にした。
昼食後の昼下がり、船内を散歩していると前方でこちらを睨んでいる数人のクルーがいる。
きっと、この船にAがいることが気に食わない人たち。
こんにちはと挨拶をして通り過ぎようとしたのだが、グィッと腕を引っ張られ壁に打ち付けられる。
｢親父に近づくんじゃねーよ｣
おれ達だって滅多に喋る事ができねぇのに、など声が上がる。
あぁこれはきっと…嫉妬だ…。
医療器具に繋がれ頻繁には外に出てこないので、これだけの人数のクルーがいればそうかと、申し訳なくなる。
この状況をどうしようかと思案する。
Aは騎士であったので体術もそれなりに出来るので、抜け出すことは可能。
でも、白ひげの家族に対してそんなことはしたくない…。
そう思っていれば、カチャリと音がした。
目の前のクルーはにやりと笑い、嫌な予感がすると思えば、捉えられている手に短剣を握りこまされた。
くらりと、頭が揺れる。
大丈夫、なんて事ない。
そんな思いとは裏腹に身体が震え、ボロボロと涙が出てくる。
あの時の光景が脳裏を過ぎり、耳元では悲鳴が湧き目の前がチカチカして、呼吸が浅くなる。
｢お前騎士のくせに、武器が持てないんだってな。そんなの役立たずじゃん｣
そうケタケタと笑い詰られ、ごもっともすぎて何も言えない。
ヒュッと喉が詰まる。
どうしようどうしよう…苦しい…。
意識が飛んでしまいそうだと思った瞬間、そばにいたクルーがガッと音がしたとともに床に倒れ込んだ。
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
