雛鳥の足跡…19こ ページ20
｢マルコ隊長来てください。Aが変なんです｣
そう言われ連れて来られたのは船尾。
そこではAが欄干越しに空を見上げ、何かぶつぶつと喋っては笑っていた。
確かに変だ…というよりは怖い。
｢A、何してんだよい｣
｢あ、マルコさん！ちょっと妖精とお話を｣
｢は？この世界にも妖精ってもんがいるのかい？｣
はいと、Aは頷き、この世界にまだ身体が馴染んでなかったからか今までは見えなかったけど、ようやく見えるようになったとAは言う。
｢ほぉ。じゃあこの世界にも妖精が見えるヤツがいんのかねぃ｣
｢きっと、いるかと思います。私のいた世界でも、見える人と見えない人がいましたから｣
Aがいた世界では、Aのように緑色の目を持つものが妖精が見え、その緑の色が濃ければ濃いほど妖精と深く関わりを持てたと説明した。
｢じゃあお前は妖精と関わりが深かったのかよい？｣
｢一応、国の王女でしたからね。王族の性…ファータは、妖精という意味を持ちます。遥か昔から、繋がりが深かったようです｣
マルコがAの深い緑の目をみて問えば、そう答えが返ってきた。
見えねぇから、妖精とかちょっと現実身がないなと呟けば、そうですよねと眉を下げてAは笑う。
一人で喋ってて、Aがおかしくなったと船員が焦ってたぞと教えてやれば少しショックを受けたような顔になり、可愛いなとマルコは思った。
甲板に戻れば、中央の椅子に白ひげが出てきていた。
｢白ひげ様！私ようやくこの世界の妖精が見えるようになりました｣
｢ほぉ、それはよかったなァ｣
そう言ってぐりぐりと頭を撫でてくれる。
周りにいたクルーには、妖精？なんじゃそりゃ、そんなもんいるわけねェだろと中には言う人もいて、見えないんじゃ仕方がないけれど、少し悲しくなった。
｢何か存在を示せることは出来ねェのか？｣
俯いていると、白ひげがそう言った。
白ひげは信じてくれているのだと嬉しくなってパッと顔を上げる。
Aは見ててくださいと言って、そこに妖精がいるかのように両手を受け皿のように作った。
｢私、お魚が食べたいの。少し分けてくれるかしら？｣
そう言えば急に海面がドバっと吹き上がり、その直後に大量の魚が甲板へと降り注いできた。
一匹でよかったのにと笑うAとビチビチと跳ねる大量の魚を見て、その場にいたクルーは、妖精はいるのだと信じることにした…。
白ひげはグラグラと陽気に笑い、今日は大量の魚で宴となった。
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
